銀行員になったからには課長どまりでなく、役員まで上り詰めていきたい。銀行員になってアグレッシブに出世を考える人も多くいると思います。一方で、出世のチャンスは全員に平等にあるわけではなく初任店、2店目からすでに競争は始まっていて、いわゆるエリートコースの支店や本部があることも事実です。
今回は銀行員で特に若手の出世道についてお届けします。優秀な同期の動きを見ていると、銀行員の出世道(キャリアアップ)は有望な人は2店目からいいところに行っています。
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目次
1店目 (初任店) の配属について
自分のいた銀行ですと、入社してからの1店目はほとんどが個人営業(リテール店)に配属されることになります。
2014年当時は全体の90%が個人営業店に配属になるとも言われていました。
現在は方針として、総合職は支店でなく1店目からでも本部配属になるケースも多く、もし1店目が支店であっても2店目からは本部というケースを増やしていくようです。
なお、メガバンクや地方銀行の場合、店舗配属の中で融資担当なのか個人営業担当なのか分かれていきます。
1店目の配属希望は聞いてはもらえる
1店目の配属にあたっては入社前の人事面談で希望は聞いてもらえます。
割と初めの面談も大事で、その際に強い気持ちで希望部署を伝えていればその後も検討してくれる材料になります。
- どの部署で働いてみたいか
- 希望の地域はあるか
- どういうキャリアパスを考えているか
こういった質問があります。
ぼくは希望部署と地域を答えて結果として地域だけは叶えてもらえました。意外と希望って通るんだなって思ったのを覚えています。キャリアパス通りにならないことも多々ありますが、目指す形がないと行動にも落とせないため早くから検討しておいて損はないでしょう。
1店目(初任店)で本部配属のケース
大きく2パターンあります。
- 当初から本部採用をされている
- そうではない配属
当初から本部採用をされているのは、内定してから希望のコースがあり具体的には不動産鑑定士を目指すコース、年金アクチュアリーを目指すコースが信託銀行だとあり、その希望が通ったケースです。
他のメガバンクですと、採用時にグローバル採用などもあり、本部勤務のちに海外勤務というコースを歩んでいくことになります。
そうではない配属は、通常の1店目の配属としてたまたま本部だったという配属です。
1店目の本部配属は出世コース確定ではない
内定時の希望から本部配属に直結するようなコースであれば出世コースに乗りやすいのは事実としてあります。
それ以外の、たまたま本部配属になったケースは必ずしも出世コース確定ではないです。
例え本部のエリートコースと言われるところにいても2店目の異動で本部以外の配属もありえます。
1店目から本部配属になった人も気を抜かず業務に打ち込む必要があります。
2店目の異動は結構大事
銀行員の異動は2〜3年に一回と言われていますが、最近はもう少し長めの印象です。
少なくとも3年その業務を経験するとおおよそ自分で動けることや周りを巻き込んでの仕事も覚えてくるようになります。
1店舗目で支店配属になった人が再度望んで支店配属ならいいですが、望んでいないのに再度支店配属だとなかなかきついとみんないってます。
2店目で異動したときに、有望な先輩、同期の異動先はこんな感じでした。
- 海外トレーニー(ロンドン、上海、香港、シンガポール)
- 本部
- 国家公務員
- MBA
- 大型支店
上で上げたようなところに行けるのは、要は各々銀行内での実績を上げていてかつ上司に気に入られていれば有望な出世道、いわゆる花形部署にいけます。
大型支店が出世支店と言われている
もし1店目でリテール配属で、2店目でもリテール配属。ただし、配属先の支店が大型支店であれば次の異動の期待値は上がるでしょう。
大型支店というと、リテールだけではなく法人部署も持っていることも多いためリテール配属でありつつ、支店内で法人営業につなぐことも可能ですし法人営業の部署に自分から情報収集をしに行くこともできます。
具体的に大型支店のあるエリアでいうと、首都圏であれば丸の内、日本橋、渋谷、新宿、池袋などいわゆる都心5区に位置するような視点であることが多いです。関西圏だと京都、大阪梅田、神戸支店などが該当します。中部は名古屋、九州は福岡が該当すると言えるでしょう。
3店目でも出世に乗ることももちろんある
先程、出世していくであろう有望な人の異動先に支店をあげました。
異動前の支店から規模が上がればそれは出世していると言われています。
もう一度個人営業を行いつつ、大型店なら法人営業もあったりするので、できる業務の幅を広げて3店目で本部に行けるケースです。
もし、銀行でこれからも仕事をやっていくとなって、自分の考えているキャリアは銀行の中で実現したいものであるなら3店目までは頑張ってみるのが一つだと思います。
3店目の異動の際には希望を出すことも大事
若手向けの話になりますが、3店目の異動に関しては希望の部署があるのであれば積極的に異動のタイミングを見て希望を出してみると良いでしょう。
人事異動の起きやすい9月末、3月末のタイミングを見据えてその2~3か月前に実施されるであろう人事面談や上席者との面談の際にご自身なりのプランを提示して希望を出すと叶う可能性があります。
逆に、銀行に新卒入社をしてから希望部署なくなんとなくこのままもしくは別部署に行きたいですといったやんわりとした回答を人事面談でしてしまうとせっかくのチャンスを棒に振ってしまう可能性が高まります。
ちなみに3店目ともなると銀行員生活5年目以降の場合であることも多く、当然に資格取得の関門はクリアしている必要はあります。
メガバンクや地方銀行で出世コースは異なる?
現在の就職先が銀行と一口に言っても、メガバンクなのか地方銀行なのかによって出世コースは異なるのでしょうか。メガバンクであろうと地方銀行であろうと考え方は大きくは変わらず、少なくとも2店舗目以降からの異動によって出世にのっているかは変わります。
例外的に言うと地方銀行で東京の支店配属は出世コースに近いと言えそうです。本来はその地方の本店が出世コースになると言えますが、例えば四国にある香川銀行や阿波銀行などは東京に支店を持っていたりしますし他の地方銀行も例外ではありません。
東京で業務を行い、リレーションを広げることや業務範囲を広げて本店に戻ることはしばしばあります。
異動がいつか先の見えない中頑張るのは難しい
ぼくが銀行にいる時には、せめて一回くらい異動を経験してから転職しようとも思ってはいました。
ただ、結局いつ異動できるか、異動できるとしても必ず希望通りにいくかもわからないままモチベーションを維持しきれなかったです。
結果、向こう数年で自分でやりたいことを実現していきたかったので転職しました。
参考>>20代の銀行員は転職すべきか?|転職のリスク自体はそんなにない
やりたいことや、こういう人生を生きたいとか、ここに住みたいとかなんでもいいと思いますが、希望があるならそれと今のギャップを考えて自分にとっていい選択をしていくといいと思います。
異動希望をする際に聞かれる質問
実績も積んできてそろそろ別の部署に行きたいと思って異動希望を出した際には面談にてその思いを上司や人事に伝えることになります。
面談の際に間違いなく聞かれる質問の一つに、今の業務をやり切っているかどうか、があります。
ぼくも2年目の異動打診の際に聞かれましたし別の同期も異動打診で聞かれたとのことでした。
回答としては様々ありますが、一番は実績を出していることが前提で実績を元にすべてを学べたとは言い切れないものの担当業務は全うできていると思っていることを伝えていきましょう。
やり切っているかどうかに関しての棚卸はいざ転職活動をするときにも使う話なので3ヶ月や半年に一回自分の業務に対する結果がどうだったのか、その際の自分の関わり方、周囲の巻き込みに関しては洗い出していて損はないと思います。
人事部は異動をどのように決めている?
異動希望を出していて、実際に通った場合には希望通りの異動になります。一方で、希望を出していない場合の異動に関しては現在までの実績とこれからの期待値やこれまでの希望部署など複数の観点から判断されて異動が決定されることでしょう。
なお、人生の大きな出来事として結婚、マイホームの購入などが発生するとなぜか遠方に異動する傾向にあります。この現象はいったい何なのかは不明ですが大きな出来事が起こると意図せず遠方の異動になることがありますので認識はしておきたいところです。
同期との出世競争をどう考えるか
始めは同じリテール店に配属された同期たちも、年次が上がってくると様々な部署に異動になっていきます。それこそ2店舗目から花形部署に行けている人もいれば、3店舗目で行ける人もいます。
ただ部署に異動できるだけでなく、その中での差も年次が上がってくる出てくるものです。あなたが全く出世に無関心であれば良いでしょうが、多少なりとも気にはなるものです。
同期の出世に関しては別の記事でも詳しく解説していますが、あくまで評価はその会社の中だけの話なので、いつでも他社に転職できるもしくは独立できるだけの市場価値を意識しておくと良いでしょう。
早すぎる異動に関して
同期の中には半年で異動した、1年で異動したと言うケースがありました。
理由は色々ありますが、早すぎる異動はあまりいいとは言われないようです。
とはいえ、その職場が合わないまま仕事を続けて体を壊してしまっても遅いです。
もしそういったことであれば恐れずに異動を打診したほうがいいです。
逆に、自分で実績を上げていてかつそれが周りにも認められている場合には社内異動を思い切ってすることで希望の部署に行ける可能性もあります。
将来が見えてしまった場合
長い銀行員生活、新卒数年で人生決まって将来は半沢直樹の世界のような片道切符の出向ということは少ないですが、年次によっては将来を悟ることもあります。
ぼく自身は3年半で銀行からフィンテックベンチャーに転職しました。
将来を悟るには早いとは思いましたが、様々な業務を経験するのか新たに挑戦するのかはあなたも一度は考えたことがあると思います。
将来は望む通りに進めていけるものの、今いる方がよりいいのか移った方がいいのかの正解は結局はご自身の行動次第になってきます。
年齢が上がると銀行からの転職は難しくなる
銀行員からの転職は、年齢が上がっていくと難しくなります。なぜなら、年齢に応じて年収が上がっていく年功序列だからです。
具体的には、若手よりも中堅以降40代以降の方の転職は難しくなっていきます。
今の年収を維持したまま転職をすることが難しく、転職する時には多少なりとも年収が下がってしまうことが転職を決断することを難しくしています。
つまり、年収が上がっているかつそれに伴いポジションも上がっている中、転職で同じ水準を求めてしまうと転職先が無くなってしまうため難しいです。
参考>>銀行員からの転職は難しい?年齢が後半になると傾向あり
出世を狙いつつ転職市場での価値を見ておく
若手の人であれば今の業務を通じて希望部署にどうやったらいけるのかを考えて行動することが良いでしょう。とはいえ、確実に希望通りの転職を果たせるかはわかりません。
銀行員の業務は非常に厳しいため、自分が業務を全うし続けるためにもいつでも辞められるような市場価値があるかどうかを確認しておくことは重要です。
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参考>>マイナビエージェントの金融専門チームって?金融機関出身者でキャリアップしたいなら利用価値あり
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まとめ 銀行員の出世はそれぞれだけど2店目からも大事
今回は、 銀行員の出世道(キャリアアップ)は有望な人は2店目からいいところに行っている内容で記事にしました。
銀行員の出世は大変です。
採用されている人数も多いので同期との戦いもありますし、上を見ても人が多くポストが空いていないので、上がり続けていくのは本当に至難の技だと思います。
優秀な場合は2店目でいいところに行きますが、長い銀行員生活、人の成長もそれぞれなので銀行で戦っていくのであれば焦らず実績を積み上げることに専念するといいと思います。
今回の記事が、銀行での出世に関しての参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
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