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銀行の個人営業(リテール)のリアルってどんな感じかまとめてみた

銀行員の仕事は色々とありますが、実は多くの銀行員が一度は体験しがちな業務が銀行の個人営業(リテール)です。

今回は、 今回は銀行の個人営業(リテール)のリアルってどんな感じかまとめてみた 、という記事をお届けします。

今回の記事を読むと、個人営業に関する具体的な仕事・業務量・ノルマ、給与や社内のキャリア、具体的な転職先といった 銀行の個人営業(リテール)勤務になった時に気になる疑問が解決できます。

※時間がない方へ・・・リテールに従事している銀行員が転職を考えた時に使えるエージェントを先に知りたい方は「 マイナビエージェント 」、「 リクルートエージェント 」、「ビズリーチ」がおすすめです。(相談は全て無料です。それぞれの強みを受けられるように複数相談しておきましょう)

銀行の個人営業の仕事の内容

銀行の個人営業は、個人のお客様にとってのお金の悩みを銀行のベストなソリューションによって解決する仕事、となります。

いいかえると、個人資産運用コンサルタントとか、いうとより響はかっこよくなりますね。

要はあらゆる個人のお客様に対してのお金に関する解決策を提案し実行することが仕事になります。

銀行員の営業職

銀行員の営業職の中で大きく分けられる分類の中に、個人営業と法人営業があります。

信託銀行員にとって、個人営業、要は支店勤務のことを指しますがこの業務に新人で就くのが全体の約90%、なんて言われていました。

他の銀行でも一見法人営業なのですが、その法人の社長さんやその会社の社員さんに投信、保険などの銀行商品を販売することはもはや個人営業の仕事になります。

なお、営業経験をしていると今後マーケティングやWebマーケティングへのジョブローテーションや転職に有利な面があります。

参考>>営業職からWebマーケティングに転職しやすい理由と方法

個人営業の店頭受付(内勤)と外回り営業(外勤)

銀行の個人営業を細分化すると店頭受付外回り営業に分けられます。

個人のお客様を相手にするという意味では両方とも同じですが、外回り営業の方が店頭受付よりも大口顧客(預かり資産などが大きい先)であることが多いです。

銀行の個人営業の具体的な仕事内容

銀行の個人営業の具体的な仕事の内容は、個人のお客様に銀行の商品を提案して買ってもらうことが仕事内容になります。

具体的な商品性ですが、

  • 収益商品(投信、保険など)
  • 預金商品(外貨預金)
  • 信託商品(信託銀行ならではの商品)

大きく3つに分けられます。

多くの個人営業担当が苦しむことになるのがこの収益商品の販売です。最も銀行への収益性が高いため販売推奨されます。

個人営業は資格がもろに影響する

個人営業は個人向けの商品の販売をする以上、資格取得が必須になります。

そもそも出世の為に資格取得は必要ですが、業務上必要で実際に使う資格が多いです。

例えば、生命保険募集人、証券外務員1種・2種、損害保険募集人などです。

その他にも取得する必要のある資格は例えば銀行業務検定などがありますが、課長まで出世するのに必要な資格に関する記事はこちらに詳しくまとめていますので合わせてご覧になってみてください。

参考>>銀行員は課長まで出世するのに資格を何個取る?答えは10個以上です

銀行の個人営業のノルマはどのくらいか

ノルマに関しては、各商品ごとに半期で目標が設定されていてなかなか厳しい数字が敷かれています。

各商品ごとの (半年)のノルマ*イメージは下記通りです。


外回りの場合

  • 投信、保険、ファンドラップ販売額:合算で6億円
  • 投信、保険、ファンドラップ販売手数料:1千万円
  • 信託商品:合算で50件
  • 不動産売買手数料:数百万円
  • 遺言信託受託件数:3件

内勤(店頭受付)の場合

  • 投信、保険、ファンドラップ販売額:合算で4億円
  • 投信、保険、ファンドラップ販売手数料:7千万円
  • 信託商品:合算で25件
  • 不動産売買手数料:数十万円
  • 遺言信託受託件数:1件

    (*2017年時点の内容)

外回りと内勤だとノルマは半分くらいになる印象です。

理由は外回りの方がより富裕層のお客様を持つので必然とノルマは上がってしまいます。

信託銀行ならではかもしれませんが、個人営業の半期の目標は内勤でも外勤でも極めて高いです。

銀行の個人営業のノルマが辛い理由

銀行の個人営業のノルマは上記に上げたように多岐に渡ります。

ノルマが特に辛い、厳しいと言われるのは理由は投信、保険販売のといった運用型商品があるからです。

会社売ってほしい商品を支店で発表され、それに向けてプロダクト先行で商品を販売していくことになるのが個人営業で厳しいところかと思います。

本来買わなくてもいいような人に、さも買って当然のように販売をかけていくのは辛いものがあります。

また、評価に関しても運用型商品の販売ノルマの達成が最も評価されるのでその点も個人営業店に配属になった銀行員を苦しめています。

2020年最新 ノルマがゆるくなった説

前職の友人にノルマってどんな感じ?と聞いたところ、上記販売商品よりもお客さまとの取引基盤の拡大が現在の注力項目になっているとのことです。

つまり、信託銀行でいうところの信託商品の受託や不動産売買、JrNiSA開設などで、販売商品の比率は徐々に下がっているようです。

そうなると、無理に運用商品を提案しなくてよくなるためお客様にとって本当に必要な商品の提案活動に時間が割けるようになりますね。

銀行の個人営業の業務量はどのくらいか

銀行の個人営業の業務量は、現在は残業と早朝出勤に関して是正が入っているようです。

現役の同期に聞いても、出社は8時から8時30分の間。

退社は遅くとも20時で問題なければ18時や19時に帰れるとのこと。

だいぶホワイトになったな、という印象です。

外回り時のマックスは8時出社からの22時退社でした。

かなりきつかったのを覚えています。

外回りから帰ってくるのが18時、その後会議でその後からテレアポをして、20時から1日の外回りの記録をして、気づけば22時という日々でした。

帰りが遅いのが今は是正されているので労働環境的にはだいぶましになってきているようです。

銀行の個人営業でリモートなどはまだ難しい

昨今リモートワークの流れが始まってきました。銀行において、一部の部署では緊急事態宣言以後リモートワークの実施が始まったようです。また一部時差出勤などの対策を取ったり少しづつ勤務体制に変化があるようです。

ただ、個人営業店の銀行員のリモートワーク定着は難しいと思われます。

個人営業をするということはお客様の通帳や伝票などの現物を預かることになりそれを自宅に持って帰るのはご法度です。

将来オンライン商談に銀行がなっていく時にはそもそもの事務フローが変わっていることが前提になります。

銀行の個人営業の環境は厳しくなるばかり

今やだれでもスマホ、PCを持っている時代です。これまでは情報の格差もあったため対面での個人営業でも十分成り立っていましたが、今後資産運用を行う個人はネットで取引をするようになるでしょう。

そうなると銀行の個人営業、中でも資産運用商品の販売に関しては相当苦境になります。一方で個人営業の中でも、相続に関するもの、不動産に関するものと言った対面で相談したいようなものに関してはネット商品に置き換わることは当面先だと思います。

とはいえ、今の若者はネットで商品を買うことに全く抵抗もなく、不動産の購入、賃貸に関しても徐々にネットで済まそうという動きがあることからも銀行の個人営業を対面であえてする理由はないため今後ますます厳しくなることは避けられません。

銀行の他事業との給与の違い

銀行の個人営業の給与とそれ以外の部署の給与のベースの違いは厳密にはありません。

差が出てくるとすると、残業の過多と賞与によって変わってきます。

個人営業よりも残業が多い部署として法人営業が挙げられますが、彼らも今は是正されているので残業代の差はほとんど出ないのではないかと思います。

参考>>銀行員の年収はどのくらい?

銀行の他事業との賞与の違い

賞与に関しては、事業部全体の実績がどうだったかによるのと、個人営業の場合はさらに支店間の競争結果何位だったか、その上で個人として成績はどうだったかと細分化されて落ちてきます。

結局個人目標が達成できていても、支店の成績が悪い場合にはあんまり増えないなんて残酷なことが発生するのが個人営業のつらいところです。

銀行員のボーナスに関してはこちらの記事に詳しくまとめていますので合わせてご覧になってみてください。

参考>>銀行員のボーナス(賞与)は多い?多いのは年功序列の後ろの方だけです

銀行の個人営業を経験した後のキャリアはどうか

個人営業での採用、という場合はずっと個人営業になりますがそうでない場合は長くても5年経てば別部署に行くケースが多いようです。

ここが多い、というモデルケースは実際ないのですが、個人営業を志望しない限りずっとということは少ないようです。

また、個人営業からいきなり海外トレーニーに抜擢というケースもあるので初業務が個人営業だからと言って萎える必要はないですが、配属支店が大外れの時はその限りでない、という感じです。

銀行員の出世事情に関してはこちらの記事に詳しくまとめていますので合わせてご覧になってみてください。

参考>>銀行員の出世道(キャリアアップ)|有望な人は2店目からいいとこ行ってます

個人営業店を経験して異動したい

銀行員で個人営業ばかりを経験していると、そろそろ別部署に異動したいそう思う人も多いと思います。

ぼくもそうでした。

転職するほどでもないけど、とにかく異動したいと思うのであれば打診するのも手です。

また同じ金融系でステップアップを目指すのであれば、銀行内でその可能性がないか模索し、挑戦するといいと思います。

銀行員の異動打診のタイミングに関してはこちらの記事に詳しくまとめていますので合わせてご覧ください。

参考>>社内異動をしたい!異動願いを出すときのタイミングと注意点を銀行員時代に出した経験をもとに解説【夢破れても願えば叶う】

銀行の個人営業を経験した後の転職先

もし個人営業のみの経験であれば転職先として有力になるのは同じ金融業界の営業、コンサル、などが多いです。

同じ金融業界の営業やコンサルが理由としては、現職の経験を活かせることが多いからです。

個人営業から法人営業への転職

銀行の法人営業への転職であれば社内で経験してからの方が良いでしょう。理由は、社内で法人営業に異動する方が転職するよりもハードルが低いと言えるからです。

まずは転職するよりも先に社内異動で法人営業を経験できないかを打診すること。加えて行っておきたいことは、もし今個人営業であっても既存顧客の中に数名は経営者がいるはずなので経営者相手に法人営業への橋渡しを行うことです。

お手伝いできることは融資以外にも、事業承継や不動産購入など様々あるため個人営業でありながらも法人営業への染み出しを意識しておくと法人営業への異動は叶いやすいのではないでしょうか。

逆に商材を問わない法人営業への転職であれば営業経験であれば実現可能の為、転職を検討してみても良いでしょう。

銀行の個人営業から別業界への転職

別業界、例えばIT業界に行きたいとかだと、すぐに転職活動を行った方がいいです。

なぜなら銀行で別業界のことを経験をすることは難しいからです。

よく、銀行はいろんな業種の人と経験できるのでその知識が付くという意見がありますしぼくもそう思っていました。

知識をつけるのと実務で経験するは別なので別業界でスキル、キャリアアップをしたいのであれば転職するのが良いです。

別業界への転職の場合、職種を何で希望するかにもよりますが、個人営業を活かせる営業職で業界だけ変えてしまって、あとから社内で異動を打診して希望職種につくというのもステップとして若手であれば可能です。

ぼくはそのようにして未経験ながらマーケティング担当になりました。

営業からマーケティング担当にはなれる

営業職もマーケティングも突き詰めるとお客様に関することを行っています。

営業職の場合には、一人一人のお客様に対して自社の商品やサービスを通じて課題を解決していきます。マーケティングであればその一人一人のお客様が商品やサービスが売れる仕組みを作る仕事になります。

突き詰めると、商品やサービスがお客様にどう届けるのか、という点において営業職もマーケティングにおいても共通しています。

参考>>営業職からWebマーケティングに転職しやすい理由と方法

銀行員からフィンテック企業はおすすめ

ぼくが実際に経験しているから強くお勧めできますが銀行員からフィンテック企業への転職はおすすめです。

理由は、銀行員でWeb未経験からWeb知識、経験を積める機会が多くありかつ銀行で経験したことを活かせるからです。

ぼく自身も銀行員からフィンテックスタートアップの株式会社MFSへ転職しましたが銀行員の経験をうまくいかせていると思っています。

なお、フィンテック企業への転職におすすめな転職エージェント・サイトはリクルートエージェントビズリーチ マイナビエージェントです。

ぼくの場合は転職するしない関わらず2年目からリクルートエージェントを利用しました。 本格的に転職活動を行ったときにはビズリーチを利用しました。

マイナビエージェント については、金融向けの転職支援が厚く銀行時代の同期後輩が良く利用していました。

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参考>>リクルートエージェントが実際に使ってみて推しだったので評判を書いときます|結局はエージェントとの相性による点は注意です

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参考>>20代でビズリーチは活用できる? 年収600万円以上ない若手でも活用できるけど若すぎると厳しい

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参考>>マイナビエージェントの金融専門チームって?金融機関出身者でキャリアップしたいなら利用価値あり

これらはエージェントになるので、実際に自分がフィンテック企業に行くのが向いてそうとか、客観的にアドバイスをもらう先として気軽に相談してみるといいと思います。

まとめ 個人営業は銀行員の登竜門

今回は、 今回は銀行の個人営業(リテール)のリアルってどんな感じかまとめてみた 、という記事をお届けしました。

銀行員で個人営業店への配属は多くの行員が一度は体験する場所です。

もしメガバンク、地銀で法人配属でも結局対峙する相手は個人になるのでその相手に投信保険の提案は少なからず行うでしょう。

今回の記事がこれから銀行の個人営業に携わる人、今個人営業をしていてキャリアや転職を考えている人にとって参考になれば幸いです。

ありがとうございました。

リテールで頑張った銀行員におすすめの転職エージェント

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ゆーたろー
フィンテックスタートアップ株式会社MFSのマーケティング担当。 新卒で大手信託銀行に入社。 銀行員時代取得した資格は15個以上。 このサイトでは銀行員の転職を皮切りに、キャリア形成や、銀行員で培った資産運用の話をメインに少しでもお役立てできるようにサイトを運営していきます。
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