銀行員は財務分析ができ、金融商品に関する知識も豊富でつぶしの効く職業、ぼく自身は割とそのように思って入社しました。
実際はぼくはリテール配属だったので主には個人向けの金融商品に関する知識や販売の経験は身に付けることができたのでギャップはなかったですが、それが転職をラクにさせるかは別の話のように思います。
先日40代銀行員の人と転職の話になって、結構苦戦していることを聞いたことをきっかけに、今回は、銀行員からの転職は難しい?年齢が後半になると傾向ありという記事をお届けします。本記事では年齢ごとの銀行員の転職の難易度と具体的に転職する際のアプローチに関しても解説していきますので是非ご覧ください。
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目次
銀行員からの転職が難しくなる理由
銀行員からの転職が難しくなる理由は、年齢に応じて年収が上がっていく年功序列だからです。
つまり、若手よりも中堅以降40代以降の方の転職は難しくなっていきます。
今の年収を維持したまま転職をすることが難しく、転職する時には多少なりとも年収が下がってしまうことが転職を決断することを難しくしています。
他の会社でもおおよそ年功序列かもしれませが、銀行員の年収は他の業界に比べると比較的高くなります。
つまり、年収が上がっているかつそれに伴いポジションも上がっている中、転職で同じ水準を求めてしまうと転職先が無くなってしまうため難しいです。
銀行員が転職先で使える使えないというレッテルを張られるかは年齢に対するポジションの重さが大きく左右します。
銀行ごとに転職時の箔も変わる
国内の銀行はメガバンクの5行(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行)を筆頭に、信託銀行、地銀、を含めると約120行ほどあります。加えて、信用金庫は約240行あるため主要な銀行群は約360行ほどあります。
参考>>金融庁 銀行免許一覧
大手に転職をしたい場合は、転職のしやすさでいうとメガバンク、地銀、信用金庫というような順番になるでしょう。
一方で地元の企業に転職したい場合であれば地銀や信用金庫の取引先に引き抜いてもらえることもある利点はあります。
今いる銀行がメガバンク、地銀、信用金庫いずれなのかによって転職する先についても一程度影響を受けることは間違いありません。
ポジションや年収を落としてでも転職すべきかどうか
銀行員が40代を過ぎ、50代に突入しても役職を上げていける人は上がりますが、上がらない人は出向になります。
先日話していた40代の銀行員のは、今後自分のやっていくこともテクノロジーにとって替わられるだろうし、残っていても厳しいのでは、という後ろ向きなことからの転職理由でした。
後ろ向きな転職理由から転職を検討することはあります。
ただ、残念ながら理由が後ろ向きでの銀行員の転職者で、転職後の環境も好転してかつ年収やポジションも思い通りになることは難しそうです。
一方で、銀行員でも副業の解禁やリモートワークの推奨など徐々に働き方も変わってきているため少々ポジションや年収を落としてでも職場環境が改善して副業などで収入を上げることに注力できるのであれば転職もありのように思いました。
20代、30代の銀行員も転職で年収やポジションが落ちることはザラにある
20代、30代も銀行から転職をすることで年収やポジションが下がることはザラにあります。
ぼく自身は4年目で銀行から今のフィンテックベンチャーに転職していますが、銀行の年収よりも下がりポジションも無役職になりました。
年収もポジションも下がりましたが、銀行では得られなかった多くの経験をさせて頂いているのでぼく自身の転職は成功でした。
独身だと自分だけの意思決定で転職も可能ですが、家庭を持つとそうはいきにくくなるようで、銀行時代の同期も転職は家庭があるから厳しいとのことを言ってました。
現状転職する必要がなければハッピーですが、いつでも転職できるような準備をしていておいて損はないでしょう。
年収もポジションも落としたくない場合
銀行に居る限り残酷ですが、50代になっていけば名ばかりのポジションはあるものの年収は落ちていきます。
酷いとピークの3分の1の年収になるとも聞いたことがあります。
現時点で銀行で出世していくことが現実的に厳しい年代の場合は、あえて転職して自分の時間を確保して副業で稼ぐ方が銀行にいるよりはある意味正解かもしれません。
転職して思いますが、銀行時代の常識は外に出るとそうでもないことが大いにあります。
銀行から転職して感じる銀行にはない常識がある
今は株式会社MFSに転職してまる2年が経ちました。
銀行では考えられないような働き方をしていて、銀行にはない常識を感じます。
例えば、リモートワーク。
今の会社であれば状況に応じてリモートワークをさせてくれます。
出社時間もコアタイムを守れば10時出社で問題ないため、無闇に8時に出社して20時までいないといけないとかもないです。
銀行で過ごす日々が、常にこれからの将来ずっと凝り固まる常識ではないことに銀行から転職することで知ることができました。
もちろんコロナの状況によって銀行でも一部リモートワークが始まっていることも知っていますが実態はまだまだ銀行内以外では仕事になっていないと聞いています。
銀行からの転職で目先の不利益も長い目では得になる
転職で年収やポジションが落ちてもその分自分の時間が取れることで目先の下落分は吸収できるのではないかと感じます。
目先の年収下落や希望のポジションに就けないことは確かに不安になりますし、ぼくもそうでした。
ただ、新しいことへの挑戦は転職しようがしまいができた方が良い中で、人事に天命を委ねて異動するよりは自分の道を自分で決める方が好転するのではないかと思います。
40代、50代銀行員の転職にありがちな役職ありきのプレゼン
40代、50代の銀行員の方が転職する際に役職ありきのプレゼンをすることがあると聞いたことがあります。
どういうことかといいますと、転職での面接で必ず聞かれる質問の一つに「あなたはどういうことができ弊社やお客様に貢献できますか」というものに対して「私は部長(課長)ができます」といって返答するものです。
40代、50代になるとそれなりのポジションについており、確かにポジションで仕事をされているのもわかりますがポジションにおいて具体的にどのように仕事をされてきたのかという点まで語れないと厳しいものになります。
40代、50代銀行員だからこその強み
逆に40代、50代だからこその強みもあります。
それは社内外の繋がりです。
例えば銀行と繋がりたい会社からすると銀行にいた部長や課長職の人が入社することでその方の繋がりを持って銀行との連携ができるかもしれませんし、銀行員は法人担当であれば社外の法人との取引から繋がりもあります。
社内外の繋がりは銀行員限らず長く仕事をしていく中で積みあがっていくものになるので40代、50代の方の転職においては強みになるでしょう。
銀行の外に出ると銀行で取るような資格勉強はなくなる
銀行員であると、出世のために資格取得を求められます。実際にぼくも在籍中に出世の為に15個程度の資格を取得しました。
中には銀行員の時に取得していて良かった資格もあります。
具体的には、FP2級、宅建士、証券アナリスト資格1次です。
ただ、証券アナリスト資格は2次試験を通過せず断念していますし、他の資格も今から勉強するよりはましという意味で銀行の時に取っていてよかったくらいです。
出世のための資格取得はなくなるのは銀行を辞めるにあたっては時間的にも精神的にもメリットは大きいように思います。
銀行員から転職する場合の方法
銀行員が銀行から転職する方法は大きく2つあります。
- 紹介をもらう
- 転職エージェントを使って転職する
大きくはこの2つになるので順にみていきます。
紹介をもらう
紹介はいわゆるリファラー採用などと言われていますが、転職するにはそのような方法で転職をすることが可能です。
具体的に、ぼくの会社でも同じ銀行員出身の先輩が他の銀行員の人を採用してきたなどもあります。
紹介であれば、紹介者が働いている会社になるので詳細な会社のイメージもしやすいと言えそうです。
紹介者してもらえそうにない場合は、ウォンテッドリーを使うのもありです。
メインは自分で転職したい先を探すことになりますが、気軽にカジュアル面談をしてくれたりプロフィールをしっかり作っていればスカウトもくれるのでおすすめです。
転職エージェントを使う
銀行員が転職するのにおすすめの転職エージェント・サイトは マイナビエージェント 、リクルートエージェント、 doda です。どれだけ相談、求人を貰ったとしても全て無料でご利用いただけます。
ぼくの場合は転職するしない関わらず2年目からリクルートエージェントを利用しました。 同期や後輩が利用をして担当者が親身だったというのがdodaです。
マイナビエージェント については、金融向けの転職支援が厚く銀行時代の同期後輩が良く利用していました。
マイナビエージェント:若手の転職支援が強いです。特に金融出身者に頼もしい金融専門チームがあるため、銀行員含む金融機関の方は利用価値が高いです。
参考>>マイナビエージェントの金融専門チームって?金融機関出身者でキャリアップしたいなら利用価値あり
リクルートエージェント :言わずと知れた最大手。案件数が最も多い会社なので未経験でも挑戦できる会社は見つかる可能性が高いので迷ったらここから申込するといいです。ぼくは新卒2年目から利用していました。
参考>>リクルートエージェントが実際に使ってみて推しだったので評判を書いときます|結局はエージェントとの相性による点は注意です
doda:フィンテック企業、大手企業の求人も多いので、今の会社からステップアップをしたい、今の会社規模を落としたくない、など規模がすべてではないですがそういったご要望にはマッチしやすいです。なお、担当者の親身さは使った人は口を揃えて良かったと言うので親身に相談に乗って欲しい人は利用しておきたいです。
これらはエージェントになるので、実際に自分が銀行を転職する方が良いのかどうか、客観的にアドバイスをもらう先として気軽に相談してみるといいと思います。
40代、50代銀行員に良い転職エージェント
もし40代、50代の方であればビズリーチとリクルートエージェント が良いかと思います。
理由としては、ビズリーチはハイクラス人材の転職支援をしてくれるためむしろ若手で年収が低いと(目安は600万円以上あること)そもそも登録すらできないこともありますし、リクルートエージェントであれば求人数は屈指の件数なので他のエージェントよりも量で勝るからです。
迷った場合はどちらも登録だけしてみて感触を探ってみても良いでしょう。転職エージェントは登録だけしていても、スカウトや紹介がきたりするので便利です。
まとめ 銀行員の転職は年功序列の後半が難しくなる
今回は、銀行員からの転職は難しい?年齢が後半になると傾向ありという記事をお届けしました。
物事を始めるに遅すぎることはないとは思いますが、今の年収やポジションを維持したまま転職をするということは年次によっては難しいということがあります。
いつでも動けるように自分自身がどうしていきたいのか、ということは時折時間を見つめて考えておくといいなと再認識しました。
この記事が少しでも転職の考え方の参考になれば幸いです。ありがとうございました。
参考記事
>>Fintech(フィンテック)企業への転職は銀行員が未経験でWeb経験積めるからおすすめ