銀行員だと出世や業務の為に色んな資格取得を求められます。
出世のためには10個以上の資格取得が求められますが、自己研鑽の為に受けていて諦めた資格が一つあります。
それは、『証券アナリスト資格』です。
証券アナリスト試験は、銀行員3年目の時に2次試験までは行けたもののその後2回落ちて結局諦めました。
とはいえ、転職後に試験を取れなかったから困ったことは全く持って0です。
今回は、なぜ銀行員の時に証券アナリスト試験を挑戦したのか、そして結構コストをかけた証券アナリスト試験をなぜ諦められたのかを記事にします。
銀行員や、それ以外の方で資格を受けていてなかなか通らなくて悩んでいる方は参考になると思います。
目次
証券アナリストを受けようと思ったきっかけ
ぼくが証券アナリストを受けようと思ったきっかけは、1年目の10月に宅建士の試験に落ちたからです。
資格に落ちるのはつらいことで、宅建に落ちた時は上司から嫌味を言われたものです。
銀行員が資格を落とした時の対処法はこちらの記事にまとめています。
参考>>銀行員だけど、資格が取れない|対処方法は実績か愛嬌でカバー
信託銀行の取得を推奨される資格の中に、宅建士と証券アナリスト、FP1級、不動産鑑定士などがありました。
要は最難関資格軍(これは勝手に命名してます)なんですが、宅建士は2年連続で落ちて宅建の試験は自分に合っていないのでは?と思ったのが、証券アナリスト受けるための大きなきっかけです。
なお、銀行員が課長まで出世するには10個以上の資格取得が必要でそのことに関してはこちらの記事に詳しくまとめています。
参考>>銀行員は課長まで出世するのに資格を何個取る?答えは10個以上です
銀行員の最難関資格軍の中で証券アナリスト試験を選んだ理由
宅建士や不動産鑑定士など他の資格でなく、証券アナリストを選んだ理由は下記通りです。
- 元々大学でファイナンスを勉強していたから
- 将来の転職市場価値とか上がるかなと思ったから
元々の親和性の高さと、将来の自分の市場価値(当時は何もわかってなかったですが)が上がると思って、証券アナリストの資格を取ることを目指しました。
改めて証券アナリスト資格の概略を解説|試験は2次試験まである
証券アナリスト試験は2次試験まであります。
この2次試験までストレートで通るとしても、かなりの時間とお金がかかります。
具体的には、時間は約2年・費用は証券アナリスト試験を受けるところから合格するまでおおよそ160,000円くらい必要となります。
証券アナリスト1次試験だけでは資格としては実際意味がない
証券アナリストは2次試験まであります。
1次試験はマークシート形式の問題で、2次試験は完全筆記試験です。
1次試験だけでもそこそこ大変なのですが、2次試験まで合格しないと証券アナリスト資格者とは名乗れず意味がなくなります。
試験を受けるからには何とか2次試験まで取り切るのが良いでしょう。
転職時もしくは就活時に1次を若手で持っていたら評価はされる
証券アナリスト資格としては2次まで合格しないといけませんが、転職や就活時に1次を保有していると評価はされます。
実例ですが、転職時に受けた資産運用会社から1次試験を通過していることに関してこの点は評価できるとコメント頂きました。
資格としては2次まで取らないといけませんが、目先転職を行う予定であれば1次保有の状態で転職活動を行い、転職後もしくは転職活動中に取得しますと言い切って望むのも一つです。
証券アナリスト試験の2次試験合格までにかかる期間
証券アナリストの資格試験を受けるには、一回通信講座をしてから受けないといけないです。
他の試験と違って期間内に教材を申し込まないとその年の試験を受けられない制度があります。
なので順当に試験に通っても、期間としては最短で証券アナリスト資格を取れるのは2年かかります。
証券アナリスト試験の2次試験合格までにかかる費用
証券アナリストの資格試験を受けるための通信教材の費用は1次試験でも5万円くらいかかって、2次試験でも5万円くらいかかります。
それだけで合計10万円ほどかかります。
もちろん、試験代は別途必要です。下で記述しますが、試験は1次で3科目、2次で4科目あります。
1次試験は最大12,700円、2次試験は8,400円かかります。
テキスト代金は過去問と教材費1冊でそれぞれ全部買うなら1冊平均3,000円くらいかかるので合計で36,000円くらいかかります。
要は、証券アナリスト試験を受けるところから合格するまでおおよそ160,000円くらい必要です。
落ちたら再試験になるので、また受験料がかかります。
証券外務員や証券アナリスト基礎講座とは全く違う
銀行員や証券会社勤務の方なら、証券外務員試験や、証券アナリスト基礎講座試験を受けることになるでしょう。
上記の試験と証券アナリスト本体の試験の難易度は、アナリストの方が比じゃないほど難易度は上がります。
証券外務員や証券アナリスト基礎講座は簡単な割には取得しないと業務上支障の出る資格になるのでそれらは別途必要なら取れるように勉強しましょう。
証券アナリスト試験の受験項目
1次試験での内容は下記通りです。
- 証券分析とポートフォリオ・マネジメント(180分)
- 財務分析(90分)
- 経済(90分)
全てマークシートでの試験になります。
2次試験での内容は下記通りです。
- 証券分析とポートフォリオ・マネジメント
- コーポレート・ファイナンスと企業分析(1次試験の財務分析の内容)
- 市場と経済の分析(1次試験の経済の内容)
- 職業倫理・行為基準
2次試験は1次試験に比べて職業倫理と行為基準が増えます。
証券アナリスト試験の受験時間
証券アナリスト試験の受験時間はフルに受けるとかなりの時間を持って行かれます。
一次試験は3科目あり、合計で360分の6時間。
そして、2次試験は午前210分、午後210分の合計420分の7時間の記述試験になります。
もう一度言います。
2次試験は午前210分、午後210分の合計420分の記述試験
それを日曜日に行うので鬼畜試験です。
記述はめちゃめちゃ手が疲れます。
証券アナリスト資格に掛けた時間
試験時間だけでも、780分かかっています。
1次試験は、勉強時間として土日の時間と平日の合間を使って試験2,3か月前から準備をして100時間くらいかけました。
1次試験は、マークということもあり、問題なくストレート通過。
2次試験は、 勉強時間として土日の時間と平日の合間を使って試験2,3か月前から準備をして150時間くらいかけました。それを2年繰り返したので300時間くらいかけてます。
1次試験を合わせると、証券アナリスト試験に約415時間くらいかけてました。
日数にすると、約17日間です。
ヨーロッパ旅行が楽勝で行けてしまう時間をかけてました。
我ながらよくこんな時間をかけたなと思います。
証券アナリスト資格を取らずに諦めた理由
結局415時間ほどかけた資格試験を諦めたのは、冷静にこの資格使わないな、ってなったので諦めました。
転職時には、今の会社のほかに資産運用会社を受けていたので、そこに縁があったら取ってたと思います。
銀行を退職した後も、数時間くらいは実は勉強して最後の試験に備えましたが、今後スキルとしても資格としても必要な仕事には就かないと判断し受けるのを辞めることにしました。
最後の試験というのは、2次試験を3回落ちると再度教材を買い直さないといけなくなり、また5万円くらいお金を払わないといけないです。
それも拍車をかけました。
なお今いるローンテックの株式会社MFSではもちろん証券アナリスト試験を通っていてもプラス材料は少ないです。
一部、住宅ローンや不動産投資ローンを扱う媒介業であるため貸金業務取扱主任者はあった方がいいですが、それ以外の資格取得は原則不要です。
銀行員からスタートアップベンチャーに転職することに関しては下記記事に詳しくまとめています。
参考>>【銀行員でも】スタートアップベンチャーに向く人向かない人【体験談】
資格に関しては今いる会社と次のキャリアによって必要不必要は大きく変わります。
証券アナリストを持ってる人はうらやましい
銀行にいる友人は取ってる人もいてうらやましいと素直に思います。
もし、この記事をお読みで今証券アナリスト資格を取ろうとしているのであれば銀行にいる間に取りきる方がいいです。
やめたら、あまりのコスパの悪さとそして難しさにげんなりして取れるものも取れなくなります。
まとめ 資格取得を諦めても問題なし
今回は、銀行員の時に一度は取得を目指した証券アナリストをなぜ受けようと思ったのか、そしてなぜ諦めたのかを記事にしました。
記事にしてみて、時間的にも金銭的にもかなりのコストをかけていたことがわかってげんなりしましたが、これも経験かなと思います。
これまで資格取得のために勉強する経験をしているからこそ、今後は本当にその資格が必要なのかをしっかり吟味して受けようと思います。
また、資格が取れなくても実際戦うフィールドを変えれば無害です。
資格自体はお金を生んでくれなくて、単なる実現のための手段です。
今回の記事が、資格で悩んでいる方が今後の資格への向き合い方に少しでも参考になれば幸いです。
ありがとうございました。