銀行の3大業務の一つに融資業務がありますが、貸し出しできる取引先なのかどうかの評価付けは非常に重要です。
融資業務を通じて、取引先企業の評価をできるようにもなりますがせっかくなら銀行業務検定を受講することで見える化しておきませんか。
今回は、事業性評価3級の難易度ってどのくらい？銀行員が融資業務をもとに見える化出来る資格、という記事をお届けします。
今個人営業店に配属されていても受講を通じて法人融資に対して前段階の知識拡充に活かすこともできるでしょう。
目次
事業性評価3級とは
事業性評価3級に関して簡単にお届けします。
金融機関行職員が事業性評価をもとに、取引先企業の業績維持・向上のために適切なソリューションを提案するまでの基礎知識・実務知識につき、その習得度合を測定するものです。
引用：経済法令研究会 事業性評価3級
つまり、銀行員含め金融機関に勤める方が取引先の業績維持や向上の為にできる提案作成の基礎知識・実務知識を身に付けられる資格になります。
通常、銀行業務検定シリーズは4級から2級までありますが事業性評価3級は3級のみの資格になります。
銀行業務検定の種類は全部で36種類ありますがこちらにまとめていますので合わせてご覧になってみてください。
参考>> 銀行業務検定(銀検)の難易度ってどのくらい？種類によって変わる｜転職にはほぼ無価値です【悲報】
事業性評価3級の難易度と合格率
事業性評価3級の難易度は、銀行業務検定の中でもマイナーな分類となります。
合格率はこちらです。
| 科目 | 合格率 |
| 事業性評価3級 | 40%前後 |
銀行業務検定の中で銀行員が取得を義務付けられやすい、 法務3級、財務3級、税務3級が35~40%前後の合格率で、今回の事業性評価3級は合格率だけ言うと同程度もしくは少々簡単になります。
銀検3級シリーズに合格出来て事業性評価3級を落とすことは考えにくい難易度です。
また、すでに法人融資を経験していることや融資管理3級を保有しているような方であればより有利に進めていけるでしょう。
銀行員が出世のために取得していく資格一覧はこちらにまとめていますのであわせてご覧になってみて下さい。
参考>>銀行員は課長まで出世するのに資格を何個取る？答えは10個以上です
事業性評価3級に落ちた時
事業性評価3級に落ちた場合は、別日程にて再受験ができます。
ただ、本資格は年1回の開催で3級のみの開催になるため一度落とすと次回の試験は来年になってしまいますので1度で合格できるようにしましょう。
万が一資格を取れなかった場合には、会社から取得必須と言われているわけではないでしょうから上司に怒られる可能性少ないですがせっかく時間をかけたのが無駄になります。
CBT事業性評価3級なら何度でも気軽に受験可能
コロナウイルスの影響からか、会場に集まってマークシート形式の試験だけでなく今はCBT方式による受験も可能になっています。CBT方式とは、就活時期に受けたようなパソコンで受ける試験の方法を指します。
試験会場での受験とCBT方式による受験の大きな違いは見られなかったですが、法務3級がどうしても必要で大きなこだわりがないのであればCBTの方がパソコンで気軽に受けられる感じがあり個人的に良いと思います。
試験の予約はマイページから3日以後の日程を予約することができます。
なお、CBT方式であれば試験終了と共に結果が開示されます。
事業性評価3級の試験内容
事業性評価3級の試験内容はこちらです。
- 事業性評価の必要性と理解
- 取引先企業を取り巻く環境の理解
- 取引先企業が属する業界の理解・分析
- 取引先企業の定量的・定性的把握と分析
- 策定計画の実行に伴う支援（業績改善のための金融支援等）
- その他
事業性評価、取引先企業に対する理解分析に関する全般が出題されます。
事業性評価3級の合格点
事業性評価3級の合格点は100点満点のうち60%の点数を取れれば合格になります。
つまり満点の60％以上(60点)得点するように勉強を進めていきましょう。
事業性評価3級の問題数と試験時間
事業性評価3級の問題数はこちらです。
- マークシート形式：50問(150分）
マークシート形式の問題で50問で150分の試験で、全てマークシートの形式になります。
試験の解答が終われば終了10分前までであれば途中退出も可能です。
事業性評価3級が受けられるタイミング
事業性評価3級が受けられるタイミングは年1回の6月の開催になります。
試験会場は全国の主要都市です。
銀行業務検定のダブル受験に関して
銀行業務検定は同日に試験を2つ受けることも可能です。
例えば、事業性評価3級を6月に受験する場合、試験時間は午前の日程のため、午後に税務3級を受験することも可能です。
信託銀行員だと1年目の6月に信託実務3級と法務3級のダブル受験を会社から推奨されますが、難易度が少々高めの試験を2つ受けると集中が分散するのでおすすめはしません。
ただ、今回は事業性評価3級は比重をそこまでおかなくても取得できるため、同時に受ける試験勉強をしっかりできているのであれば受けても良さそうです。
事業性評価3級の試験料
事業性評価3級の試験料はこちらです。
- 4,400円(税込)
銀行振り込みにて対応をしてくれます。
事業性評価3級の勉強方法
事業性評価3級の勉強方法ですが、独学でテキスト勉強と過去問演習のみで問題ないでしょう。
独学で勉強する場合はこのように行うと良いかと思います。
- 一通り過去問を解く
- 過去問で間違っていたところの問題解説をわかるまでやる
- その時にテキストに戻って見直す
- 見直すだけでなく、なぜ間違えたのかをしっかり紙に書いて理解する
- 再度問題を解きなおす
- 以下2~5の作業を延々繰り返し過去問については3周は行う
地道にこのようにしていって解ける問題を減らしていくのが方法です。
なお、試験直前は通勤の合間、食事中、昼食休憩中はテキストと過去問演習を行って直前での追い込みで試験を乗り切りましょう。
事業性評価3級の問題集と過去問
事業性評価3級の問題集はこちらがよいでしょう。
問題集は試験合格のためには必須になりますが、新品が高いと思った場合にはメルカリなど中古で探してみてもいいと思います。
銀検の資格本はキンドルアンリミテッドにはないですが、ただ幅広く事業性評価に関する学習をするには持って来いのツールなのでセール期間に利用してみても良いかもしれません。
1冊本を買う価格で対象本が読み放題なのは読書好きの方からすると十分元は取れるでしょう。
事業性評価3級の勉強時間の目安
事業性評価3級合格のための勉強時間に関しては、20時間~30時間程度あれば十分でしょう。
遅くとも試験を受ける2、3週間前には勉強を始めていき、淡々と勉強を勧めていけば合格はできそうです。
事業性評価3級の合格後の流れ
事業性評価3級に合格すると協会から合格証書が届きます。
ご自身でその後何かしら登録業務があるわけではないので特段することはありません。
事業性評価3級取得後の求人
事業性評価3級取得後の求人は、原則は銀行員であれば、別の銀行や証券会社への転職に活かすことはできそうです。
もし個人営業店勤務の方であれば、事業性評価3級で得た知識を元に行内の法人営業への異動などのアピールに活かせる可能性があります。
なお事業性評価3級含め、資格取得を頑張っている銀行員が転職活動を行うのであれば、おすすめの転職エージェントはマイナビエージェント、ビズリーチ 、 リクルートエージェントです。
ぼくの場合は転職するしない関わらず2年目からリクルートエージェント を利用していました。
マイナビエージェント：若手の転職支援が強いです。特に金融出身者に頼もしい金融専門チームがあるため、銀行員含む金融機関の方は利用価値が高いです。
参考>>マイナビエージェントの金融専門チームって？金融機関出身者でキャリアップしたいなら利用価値あり
ビズリーチ ： 他の転職エージェントが持っていないような役職、ポジション、待遇等を兼ね備えた求人をスカウトを通じて紹介してもらえるため登録だけしていてもいいです。
参考>>20代でビズリーチは活用できる？ 年収600万円以上ない若手でも活用できるけど若すぎると厳しい
リクルートエージェント ：言わずと知れた最大手。案件数が最も多い会社なので未経験でも挑戦できる会社は見つかる可能性が高いので迷ったらここから申込するといいです。
参考>>リクルートエージェントが実際に使ってみて推しだったので評判を書いときます|結局はエージェントとの相性による点は注意です
資格を取ったうえで、実際に自分が転職する方がいいのか、客観的にアドバイスをもらう先として気軽に相談してみるといいと思います。
登録だけしていても、スカウトや紹介がきたりするので便利です。
転職活動を行うと、エージェントの選び方など気になる点が出ると思います。
その場合はこの記事もあわせてご覧ください。
参考>> 転職エージェントの選び方は？見るべき点は？|やり取りの頻度・相性・案件の量と質のこの3つです
まとめ 事業性評価3級で法人営業の基礎を身につけよう
今回は、 事業性評価3級の難易度ってどのくらい？銀行員が融資業務をもとに見える化出来る資格という記事をお届けしました。
事業性評価3級は、誰でも受けることができる資格で銀行員や金融機関勤務者の方が事業性評価に関する知識を身につけるために活用できます。
この記事が事業性評価3級の難易度、合格率、勉強方法に関して少しでも参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
ユタログ管理人のゆーたろー(Twitter
