信託銀行員にとって銀行業務検定(銀検)で絶対に負けられない資格があります。
それが、信託実務3級です。
今回は、信託実務3級の難易度ってどのくらい?信託銀行員の信託銀行員による信託銀行員のための資格、という記事をお届けします。
銀行員が課長まで出世するのに約10個程度の資格取得が必要でして、どういう資格が必要なのかはこちらの記事に詳しくまとめていますので合わせてご覧になってみてください。
参考>>銀行員は課長まで出世するのに資格を何個取る?答えは10個以上です
目次
信託実務3級とは
信託実務3級に関して簡単にお届けします。
信託業務の担当者等に必要とされる基本的な実務知識について、その習得程度を測定します
引用:経済法令研究会
要は、信託銀行員として勤務するにあたって必要な実務地知識を身に付ける資格です。
信託銀行員としては必須中の必須資格で取得なくして出世は見込めないと言っても過言ではありません。
なお、銀行員の出世事情に関してはこちらに詳しくまとめています。
参考>>銀行員の出世道(キャリアアップ)|有望な人は2店目からいいとこ行ってます
信託実務3級の難易度
信託実務3級の難易度は、他の銀検の3級資格としてある財務3級、法務3級、税務3級とそこまで変わりません。
ただ、信託銀行員は落ちることが絶対に許されない雰囲気があるのでそのプレッシャーバイアスによる難易度が上がります。
信託実務3級に落ちた時
信託実務3級に落ちた場合は、来年再受験になります。
銀検は通常年2回は開催される、もしくは3級がだめでも2級の飛び級が可能です。
信託実務に関しては年1回の6月受験のみなり、試験も3級しかないため代替が効きません。
また、信託銀行員で不合格になった時の上司からのできないやつレッテルの重みは結構あります。
万が一落とした場合には、ほぼ上司に怒られますが資格を落とした、資格が取れない時には下記記事が参考になります。
参考>>銀行員だけど、資格が取れない|対処方法は実績か愛嬌でカバー
CBT信託実務3級なら何度でも気軽に受験可能
コロナウイルスの影響からか、会場に集まってマークシート形式の試験だけでなく今はCBT方式による受験も可能になっています。CBT方式とは、就活時期に受けたようなパソコンで受ける試験の方法を指します。
試験会場での受験とCBT方式による受験の大きな違いは見られなかったですが、法務3級がどうしても必要で大きなこだわりがないのであればCBTの方がパソコンで気軽に受けられる感じがあり個人的に良いと思います。
試験の予約はマイページから3日以後の日程を予約することができます。
信託実務3級は年1回しか試験会場では受験できないことを考えると、信託銀行員にとって少し気は晴れるのではないでしょうか。ただし、信託銀行員としては落ちること自体が禁忌であることには間違いないためCBTであろうと会場であろうと落ちないようにしておきましょう。
なお、CBT方式であれば試験終了と共に結果が開示されます。
信託実務3級の試験内容
信託実務3級の試験内容はこちらです。
- 信託の基礎:15問
- 定型的な金銭の信託:5問
- 従業員福祉に関する信託:7問
- 証券に関する信託:8問
- 資産流動化に関する信託:4問
- 動産・不動産に関する信託:4問
- その他の信託・併営業務:7問
信託実務に関する試験内容になります。
なお、試験の方式は試験会場にてマークシート形式にて実施されます。
信託実務3級の合格点
信託実務3級の合格点は30点以上の得点で合格になります。
要は、満点の60%以上得点するように勉強を進めていきましょう。
信託実務3級の問題数と試験時間
信託実務3級の問題数はこちらです。
- 選択式問題:50問(150分)
選択式問題が50問で150分の試験をマークシート形式で回答していくことになります。
試験終了10分前までは終了すれば途中退席も可能です。
信託実務3級が受けられるタイミング
信託実務3級の試験が受けられるタイミングは年1回の6月開催になります。
試験会場は全国の主要都市です。
年1回のみの試験なので1度で受かるようにしっかり勉強をする必要があります。
一方で銀行員だと何かと取得を義務付けられる銀行業務検定の試験と被っています。
ダブル受験では、法務3級などと受けることも可能です。
銀行業務検定(銀検) のダブル受験
ぼくは信託実務3級と法務3級のダブル受験を経験しました。
結果的には、法務3級は落ちました。
というのも、法務3級は最悪落としてもいいかと思っており信託実務3級を落とした時のリスクを考えると勉強の身の入り方が全く異なりました。
ダブル受験に関しては、一気に進められるので受かればいいですが両方落とすケースもあります。
確実に合格を狙いに行くのであれば1個だけ受けるのも手です。
信託実務3級の試験料
信託実務3級の試験料はこちらです。
- 4,400円(税込み)
銀行振り込みにて対応をしてくれます。
信託実務3級の合格率
信託実務3級の合格率は約40%程度と言われています。
他の銀検3級も合格率は35~40%程度なので水準としては同程度です。
勉強なしは間違いなく落ちる
信託実務3級を勉強なしで受ける人は少ないとは思いますが、勉強なしだと当然に落ちます。
しっかり勉強していても、落ちる人は落ちます。
一発で合格するように勉強しましょう。
信託実務3級の勉強時間の目安
信託実務3級の勉強時間の目安ですが、合計50時間程度で、試験の1か月くらい前から勉強する程度で合格はできそうです。
なお、ぼくのいた信託銀行では入社した時の研修合宿で毎日試験問題を解いていました。
実質は2ヶ月ほど勉強時間がありましたが、今後受ける人は1か月前くらいから勉強するでいいと思います。
不安であればもう更に5~10時間程度、1週間後ろ倒しにして勉強すればいいと思います。
信託実務3級の勉強方法
信託実務3級の勉強方法ですが、独学でテキスト勉強と過去問演習のみでOKです。
資格取得のためにスクールに通う必要は全く不要で、そもそも銀行業務検定に関するスクールはありません。
今後、資格取得の為にスクールを強いて使うのであればオンスクがおすすめです。もしオンスクを活用するのであれば、例えば銀行員が出世の為に取得することになるであろうFP2級や宅建と一緒に勉強するなど、他の資格も見据えて申込をするのが良いでしょう。
勉強方法としては、こちらです。
テキスト、過去問を使った具体的な勉強方法は、
- 一通り過去問を解く
- 過去問で間違っていたところの問題解説をわかるまでやる
- その時にテキストに戻って見直す
- 見直すだけでなく、なぜ間違えたのかをしっかり紙に書いて理解する
- 再度問題を解きなおす
- 以下2~5の作業を延々繰り返す
地道にこのようにしていって解ける問題を減らしていくのが方法です。
信託実務3級の問題集と過去問
信託実務3級の問題集と過去問はこちらを使っていました。
過去問題はテキストに載っています。
最新版を購入するのが理想ではありますが、先輩が問題集や過去問を持っているケースも多いので譲り受けるのがいいかと思います。
それか、メルカリやブックオフなど中古で購入するでもいいかと思います。
信託実務3級の合格後の流れ
信託実務3級に合格すると、合格証書が届きます。
合格後の登録などは特段個人ですることはないので、所属する会社の方針に従えば大丈夫です。
信託実務3級の求人
信託実務3級の求人は信託銀行への就職に役立ちます。
例えば現在金融機関勤務で地銀から信託銀行に転職したい、信託銀行Aから信託銀行Bに転職したいなどに活かすことが可能です。
信託銀行は大きく、三菱UFJ信託銀行、三井住友信託銀行、みずほ信託銀行、野村信託銀行、SMBC信託銀行、5社があります。
唯一三井住友信託銀行のみ独立信託銀行として上場もしています。
なお信託実務3級含め、資格取得を頑張っている銀行員が転職活動を行うのであれば、おすすめの転職エージェントはマイナビエージェント、ビズリーチ 、 リクルートエージェントです。
ぼくの場合は転職するしない関わらず2年目からリクルートエージェントを利用しました。
マイナビエージェント:若手の転職支援が強いです。特に金融出身者に頼もしい金融専門チームがあるため、銀行員含む金融機関の方は利用価値が高いです。
参考>>マイナビエージェントの金融専門チームって?金融機関出身者でキャリアップしたいなら利用価値あり
ビズリーチ : 他の転職エージェントが持っていないような役職、ポジション、待遇等を兼ね備えた求人をスカウトを通じて紹介してもらえるため登録だけしていてもいいです。
参考>>20代でビズリーチは活用できる? 年収600万円以上ない若手でも活用できるけど若すぎると厳しい
リクルートエージェント :言わずと知れた最大手。案件数が最も多い会社なので未経験でも挑戦できる会社は見つかる可能性が高いので迷ったらここから申込するといいです。
参考>>リクルートエージェントが実際に使ってみて推しだったので評判を書いときます|結局はエージェントとの相性による点は注意です
資格を取ったうえで、実際に自分が転職する方がいいのか、客観的にアドバイスをもらう先として気軽に相談してみるといいと思います。
登録だけしていても、スカウトや紹介がきたりするので便利です。
転職活動を行うと、エージェントの選び方など気になる点が出ると思います。
その場合はこの記事もあわせてご覧ください。
参考>> 転職エージェントの選び方は?見るべき点は?|やり取りの頻度・相性・案件の量と質のこの3つです
まとめ 信託実務3級は信託銀行員のための資格
今回は、信託実務3級の難易度ってどのくらい?信託銀行員の信託銀行員による信託銀行員のための資格、という記事をお届けしました。
信託実務3級は、誰でも受けることができる資格ですが原則は信託銀行員のための資格になります。
受験者40%程度は合格できる信託実務3級ですが、受験する際にはしっかり1度で合格できるように勉強を進めていきましょう。
この記事が信託実務3級の難易度、合格率、勉強方法に関して少しでも参考になれば幸いです。
ありがとうございました。