銀行に勤務していると、マーケットに関する様々な知識、経験を身に付けていく必要があります。中でも為替に関して得た知見、経験を見えるかできる上級レベルの試験として外国為替2級があります。
今回は、外国為替(外為)2級の難易度ってどのくらい？為替市場の全般を学べる上級レベル試験、というテーマで記事をお届けします。
目次
外国為替(外為)2級とは
外国為替(外為)2級に関して簡単にお届けします。
役席者・専担者等を対象に、外為業務全般にわたる応用実践的な実務知識について、その習得程度を測定します。
引用： 経済法令研究会 外国為替2級
つまり、銀行員が外国為替に関する業務全般の応用実践的な実務知識を身に付けられる資格になります。
銀行業務検定の外国為替2級の他に3級がありますが、3級の基礎知識は2級合格の為には必須になりそうです。
参考>>外国為替(外為)3級の難易度ってどのくらい？為替市場の基礎知識の学べる中堅レベル試験
銀行業務検定の種類は全部で36種類ありますがこちらにまとめていますので合わせてご覧になってみてください。
参考>> 銀行業務検定(銀検)の難易度ってどのくらい？種類によって変わる｜転職にはほぼ無価値です【悲報】
外国為替(外為)2級の難易度と合格率
外国為替(外為)2級の難易度は、銀行業務検定の中でもマイナーな分類ではありますが、合格率は主要銀検2級より難しいものとなります。
合格率はこちらです。
| 科目 | 合格率 |
| 外国為替(外為)2級 | 15%前後 |
銀行業務検定の中で銀行員が取得を義務付けられやすい、法務2級、財務2級、税務2級が20%前後の合格率で、今回の外国為替(外為)2級は合格率だけ言うと銀検2級シリーズの中でもトップレベルの難易度となります。
銀行の個人営業を経験している行員であれば少なからず外訪、窓口でお客様に外国為替に関する提案を行ったことがあるとはいえ、外為3級のようにすんなりは合格できるとは言えなさそうです。
銀行員が出世のために取得していく資格一覧はこちらにまとめていますのであわせてご覧になってみて下さい。
参考>>銀行員は課長まで出世するのに資格を何個取る？答えは10個以上です
外国為替(外為)2級に落ちた時
外国為替(外為)2級に落ちた場合は、別日程にて再受験ができます。
ただ、3月の年1回開催のため受験し落ちた場合には来年まで待たないといけなくなります。
再受験には期間を要するので1度で取得できるように勉強を進めていきましょう。
万が一資格を取れなかった場合には、会社から取得必須と言われているわけではないでしょうから上司に怒られる可能性少ないですがせっかく時間をかけたのが無駄になります。
外国為替(外為)2級の試験内容
外国為替(外為)2級の試験内容はこちらです。
- 輸出為替
- 輸入為替
- 予約・為替相場
- 貿易外取引
- 資本取引・国際金融等
全10問の記述式の内容となります。
外国為替(外為)2級の合格点
外国為替(外為)2級の合格点は100点満点のうち60%の点数を取れれば合格になります。
つまり満点の60％以上(60点)得点するように勉強を進めていきましょう。
外国為替(外為)2級の問題数と試験時間
外国為替(外為)2級の問題数はこちらです。
- 記述式：10問(180分）
記述形式での問題が10問で180分の試験です。
試験の解答が終われば終了10分前までであれば途中退出も可能ですが、記述問題にもなりギリギリまで試験時間を使うことになるでしょう。
外国為替(外為)2級が受けられるタイミング
外国為替(外為)2級が受けられるタイミングは年1回の3月開催になります。
試験会場は全国の主要都市です。
3月は税務、財務、法務といった主要銀検試験と被るため、優先度をつけて受験を検討していきましょう。
銀行業務検定のダブル受験に関して
銀行業務検定は同日に試験を2つ受けることも可能です。
例えば、外国為替(外為)2級を3月に受験する場合、試験時間は午後の日程のため、午前に税務3級を受験することも可能です。
信託銀行員だと1年目の6月に信託実務3級と法務3級のダブル受験を会社から推奨されますが、難易度が少々高めの試験を2つ受けると集中が分散するのでおすすめはしません。
外国為替(外為)2級の試験料
外国為替(外為)2級の試験料はこちらです。
- 6,600円(税込)
銀行振り込みにて対応をしてくれます。
外国為替(外為)2級の勉強方法
外国為替(外為)2級の勉強方法ですが、独学でテキスト勉強と過去問演習のみで問題ないでしょう。
独学で勉強する場合はこのように行うと良いかと思います。
- 一通り過去問を解く
- 過去問で間違っていたところの問題解説をわかるまでやる
- その時にテキストに戻って見直す
- 見直すだけでなく、なぜ間違えたのかをしっかり紙に書いて理解する
- 再度問題を解きなおす
- 以下2~5の作業を延々繰り返し過去問については3周は行う
地道にこのようにしていって解ける問題を減らしていくのが方法です。
なお、試験直前は通勤の合間、食事中、昼食休憩中はテキストと過去問演習を行って直前での追い込みで試験を乗り切りましょう。
外国為替(外為)2級の問題集と過去問
外国為替(外為)2級の問題集はこちらがよいでしょう。
問題集は試験合格のためには必須になりますが、新品が高いと思った場合にはメルカリなど中古で探してみてもいいと思います。
外国為替(外為)2級の勉強時間の目安
外国為替(外為)2級合格のための勉強時間に関しては、50時間程度あれば十分でしょう。
遅くとも試験を受ける3週間前には勉強を始めていき、淡々と勉強を勧めていけば合格はできそうです。
勉強なしは間違いなく落ちる
外国為替(外為)2級を勉強なしで受ける人は少ないとは思いますが、勉強なしだと当然に落ちます。
一発で合格するように勉強しましょう。
外国為替(外為)2級の合格後の流れ
外国為替(外為)2級に合格すると協会から合格証書が届きます。
ご自身でその後何かしら登録業務があるわけではないので特段することはありません。
外国為替(外為)2級取得後の求人
外国為替(外為)2級取得後の求人は原則は銀行員であれば、別の銀行への転職に活かすことはできそうです。
なお外国為替(外為)2級含め、資格取得を頑張っている銀行員が転職活動を行うのであればおすすめの転職エージェントはマイナビエージェント、 ビズリーチ 、 リクルートエージェントです。
ぼくの場合は転職するしない関わらず2年目からリクルートエージェントを利用していました。
マイナビエージェント：若手の転職支援が強いです。特に金融出身者に頼もしい金融専門チームがあるため、銀行員含む金融機関の方は利用価値が高いです。
ビズリーチ ： 他の転職エージェントが持っていないような役職、ポジション、待遇等を兼ね備えた求人をスカウトを通じて紹介してもらえます。最大97日間は有料プランも無料で利用できる点も魅力的です。新卒4年目に登録して非公開スカウトをいくつももらいました。
リクルートエージェント ：言わずと知れた最大手。案件数が最も多い会社なので未経験でも挑戦できる会社は見つかる可能性が高いので迷ったらここから申込するといいです。ぼくは新卒2年目から利用していました。
これらはエージェントになるので、実際に転職した方が良いのか、今の会社に残った方が良いのか客観的にアドバイスをもらう先として気軽に相談してみるといいと思います。
登録だけしていても、スカウトや紹介がきたりするので便利です。転職活動を行うと、エージェントの選び方など気になる点が出ると思います。その場合はこの記事もあわせてご覧ください。
参考>> 転職エージェントの選び方は？見るべき点は？|やり取りの頻度・相性・案件の量と質のこの3つです
外国為替(外為)2級と併せて取りたい資格
外国為替(外為)2級を取得したのであれば外為相談に関する実務知識を身につけられたことでしょう。
併せて取得したい資格としては、ファイナンシャルプランナー(FP)資格を取ることも検討しても良いです。
なぜなら、FP資格であれば資産運用含めて個人のお金に関する相談全般に乗れることから親和性が高くこの資格を取ることでの相乗効果も見込めるからです。
FP資格に関しては1〜3級までありますが、2級まで取れれば独立も視野に見えてきます。
参考>>FP2級の難易度ってどのくらい？金融出身者でも3級と比べ急に難易度上がります【合格率・勉強方法も解説】
参考>>FP3級の難易度ってどのくらい？金融出身者なら楽勝、それ以外の人ちょいむずです【合格率・勉強方法も解説】
またFP資格であれば厚労省の一般教育訓練給付の対象にもなるため2級以上の取得の際にはスクール活用も合わせて検討すると良さそうです。
教育訓練給付に関してはこちらの記事にまとめていますので合わせてご覧になってみてください。
参考>>教育訓練給付制度とは？資格取得を後押しする給付金制度！【現役銀行員時に使いたかった】
まとめ 外国為替(外為)2級取得で外為相談の実務知識を身に付けよう
今回は、外国為替(外為)2級の難易度ってどのくらい？為替市場の全般を学べる上級レベル試験、というテーマで記事をお届けしました。
外国為替(外為)2級は、誰でも受けることができる資格で銀行業務検定の中では上級レベルの試験となります。この記事が外国為替(外為)2級の難易度、合格率、勉強方法に関して少しでも参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
ユタログ管理人のゆーたろー(Twitter
