銀行員で個人営業を経験すると、資産運用で投資信託の販売を経験することになるでしょう。
投資信託の販売をするだけでは深く市場の仕組みやデリバティブに関して学ぶことはできませんが、銀行内のマーケット担当などになるとデリバティブの知識は必要になります。
今後マーケット担当などに異動、転職の際に知識面で活かせる資格がデリバティブ3級です。
今回は、デリバティブ3級の難易度ってどのくらい？銀検3級の中では難しい分類、という記事をお届けします。
目次
デリバティブ3級とは
デリバティブ3級に関して簡単にお届けします。
渉外・営業担当者に必要とされるデリバティブ取引の基本的な実務知識について、その習得程度を測定します。
引用：経済法令研究会 デリバティブ3級
つまり、銀行員含め金融機関に勤める方がデリバティブ取引に関する基本的な知識を身に付けられる資格になります。
通常、銀行業務検定シリーズは4級から2級までありますがデリバティブ3級は3級のみの資格になります。
銀行業務検定の種類は全部で36種類ありますがこちらにまとめていますので合わせてご覧になってみてください。
参考>> 銀行業務検定(銀検)の難易度ってどのくらい？種類によって変わる｜転職にはほぼ無価値です【悲報】
デリバティブ3級の難易度と合格率
デリバティブ3級の難易度は、銀行業務検定の中でもマイナーな分類となります。
合格率はこちらです。
| 科目 | 合格率 |
| デリバティブ3級 | 35%前後 |
銀行業務検定の中で銀行員が取得を義務付けられやすい、 法務3級、財務3級、税務3級が35~40%前後の合格率で、今回のデリバティブ3級は合格率だけ言うと同程度になります。
ただ、内容がデリバティブと少々マーケットよりになり難易度は難しい方になるでしょう。
また、マーケット業務に従事している、最近証券アナリスト基礎講座を勉強した、証券アナリスト資格を取得している場合にであれば少々有利に進めていけるでしょう。
銀行員が出世のために取得していく資格一覧はこちらにまとめていますのであわせてご覧になってみて下さい。
参考>>銀行員は課長まで出世するのに資格を何個取る？答えは10個以上です
デリバティブ3級に落ちた時
デリバティブ3級に落ちた場合は、別日程にて再受験ができます。
ただ、本資格は年1回の開催で3級のみの開催になるため一度落とすと次回の試験は来年になってしまいますので1度で合格できるようにしましょう。
万が一資格を取れなかった場合には、会社から取得必須と言われているわけではないでしょうから上司に怒られる可能性少ないですがせっかく時間をかけたのが無駄になります。
デリバティブ3級の試験内容
デリバティブ3級の試験内容はこちらです。
- 基本知識 ５問
- 先物取引・フォワード取引 １０問
- オプション取引 １５問
- スワップ取引 １５問
- リスク 他 ５問
デリバティブ全般に関する問題が出題されます。
デリバティブ3級の合格点
デリバティブ3級の合格点は100点満点のうち60%の点数を取れれば合格になります。
つまり満点の60％以上(60点)得点するように勉強を進めていきましょう。
デリバティブ3級の問題数と試験時間
デリバティブ3級の問題数はこちらです。
- マークシート形式：50問(150分）
マークシート形式の問題で50問で150分の試験で、全てマークシートの形式になります。
試験の解答が終われば終了10分前までであれば途中退出も可能です。
デリバティブ3級が受けられるタイミング
デリバティブ3級が受けられるタイミングは年1回の6月の開催になります。
試験会場は全国の主要都市です。
銀行業務検定のダブル受験に関して
銀行業務検定は同日に試験を2つ受けることも可能です。
例えば、デリバティブ3級を6月に受験する場合、試験時間は午前の日程のため、午後に税務3級を受験することも可能です。
信託銀行員だと1年目の6月に信託実務3級と法務3級のダブル受験を会社から推奨されますが、難易度が少々高めの試験を2つ受けると集中が分散するのでおすすめはしません。
ただ、今回はデリバティブ3級の難易度は高めになるため同時受験する際には午後の税務の方が比重を置く方が良さそうです。
デリバティブ3級の試験料
デリバティブ3級の試験料はこちらです。
- 4,400円(税込)
銀行振り込みにて対応をしてくれます。
デリバティブ3級の勉強方法
デリバティブ3級の勉強方法ですが、独学でテキスト勉強と過去問演習のみで問題ないでしょう。
独学で勉強する場合はこのように行うと良いかと思います。
- 一通り過去問を解く
- 過去問で間違っていたところの問題解説をわかるまでやる
- その時にテキストに戻って見直す
- 見直すだけでなく、なぜ間違えたのかをしっかり紙に書いて理解する
- 再度問題を解きなおす
- 以下2~5の作業を延々繰り返し過去問については3周は行う
地道にこのようにしていって解ける問題を減らしていくのが方法です。
なお、試験直前は通勤の合間、食事中、昼食休憩中はテキストと過去問演習を行って直前での追い込みで試験を乗り切りましょう。
デリバティブ3級の問題集と過去問
デリバティブ3級のテキストと問題集はこちらがよいでしょう。
問題集は試験合格のためには必須になりますが、新品が高いと思った場合にはメルカリなど中古で探してみてもいいと思います。
銀検の資格本はキンドルアンリミテッドにはないですが、ただ幅広くデリバティブに関する学習をするには持って来いのツールなのでセール期間に利用してみても良いかもしれません。
1冊本を買う価格で対象本が読み放題なのは読書好きの方からすると十分元は取れるでしょう。
デリバティブ3級の勉強時間の目安
デリバティブ3級合格のための勉強時間に関しては、25時間~35時間程度は必要になりそうです。
遅くとも試験を受ける2、3週間前には勉強を始めていき、淡々と勉強を勧めていけば合格はできそうです。
デリバティブ3級の合格後の流れ
デリバティブ3級に合格すると協会から合格証書が届きます。
ご自身でその後何かしら登録業務があるわけではないので特段することはありません。
デリバティブ3級取得後の求人
デリバティブ3級取得後の求人は、原則は銀行員であれば、別の銀行や証券会社、各種金融機関のマーケット業務への転職に活かすことはできそうです。
なおデリバティブ3級含め、資格取得を頑張っている銀行員が転職活動を行うのであれば、おすすめの転職エージェントはマイナビエージェント、ビズリーチ 、 リクルートエージェントです。
ぼくの場合は転職するしない関わらず2年目からリクルートエージェント を利用していました。
マイナビエージェント：若手の転職支援が強いです。特に金融出身者に頼もしい金融専門チームがあるため、銀行員含む金融機関の方は利用価値が高いです。
参考>>マイナビエージェントの金融専門チームって？金融機関出身者でキャリアップしたいなら利用価値あり
ビズリーチ ： 他の転職エージェントが持っていないような役職、ポジション、待遇等を兼ね備えた求人をスカウトを通じて紹介してもらえるため登録だけしていてもいいです。
参考>>20代でビズリーチは活用できる？ 年収600万円以上ない若手でも活用できるけど若すぎると厳しい
リクルートエージェント ：言わずと知れた最大手。案件数が最も多い会社なので未経験でも挑戦できる会社は見つかる可能性が高いので迷ったらここから申込するといいです。
参考>>リクルートエージェントが実際に使ってみて推しだったので評判を書いときます|結局はエージェントとの相性による点は注意です
資格を取ったうえで、実際に自分が転職する方がいいのか、客観的にアドバイスをもらう先として気軽に相談してみるといいと思います。
登録だけしていても、スカウトや紹介がきたりするので便利です。
転職活動を行うと、エージェントの選び方など気になる点が出ると思います。
その場合はこの記事もあわせてご覧ください。
参考>> 転職エージェントの選び方は？見るべき点は？|やり取りの頻度・相性・案件の量と質のこの3つです
まとめ デリバティブの基礎知識を身につけよう
今回は、デリバティブ3級の難易度ってどのくらい？銀検3級の中では難しい分類、という記事をお届けしました。
デリバティブ3級は、誰でも受けることができる資格で銀行員や金融機関勤務者の方がデリバティブに関する基礎知識を身につけるために活用できます。
この記事がデリバティブ3級の難易度、合格率、勉強方法に関して少しでも参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
ユタログ管理人のゆーたろー(Twitter
