住宅ローンの借入はマイホーム購入を行う過程の中で避けて通れない大きなイベントになります。初めて借り入れをする方からすると、特に心配をすることなく借り入れできるものだと思っている方も多いでしょう。
しかし、うっかりしていると借り入れできる予定だった住宅ローンが一切借入できなかったり、減額されたりと借入するまでの間に気を付けないといけないことが多々あります。今回は、住宅ローンを組む前のNG行動とは?借入できなくなることや減額に繋がる行動を解説していきます。
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目次
住宅ローンを借入する前のNG行動3選
住宅ローンを借入する前に、借り入れができなくなることや、減額に繋がってしまうことが大きく3つあります。
・支払の延滞をしてしまうこと
・転職や独立をしてしまうこと
・新しい借り入れをしてしまうこと
これらの行動を1つでも行ってしまうと最悪の場合全額借入ができなくなります。そればかりか、契約後にローンが破談になってしまうと最悪の場合は手付金を放棄しないといけなくなります。住宅ローンの借り入れは非常に大きなイベントになりますので、マイホームを引き渡してもらえるまで気を抜かずに進めていきましょう。
支払いの延滞をしてしまうこと
延滞履歴は、ローン審査の過程で特に大きな影響を与える要素です。金融機関は、住宅ローンを返済する能力があるかどうかを判断するために、申請者の過去の信用履歴を重視します。支払いの延滞で気を付けたいものとしては、クレジットカードや携帯電話の支払いが代表的なものです。
延滞が発生すると、その履歴は信用情報機関に記録され、金融機関がこの情報を参照してローン審査を行います。一般的には、延滞が61日以上、もしくは3ヶ月以上続くと「異動情報」として記録され、この情報が残ると5年間は住宅ローンの審査が通らないとみておく方が良いでしょう。
転職や独立をしてしまうこと
住宅ローン審査における重要な要素の一つが収入の安定性です。長期間にわたるローンの返済を続けるためには、安定した収入がこれからもあるのかどうかを確認されます。特に、会社員であれば定期的な給与収入が見込まれ、審査において非常に有利です。
しかし、住宅ローンの審査中に転職や独立を行うと間違いなく借入できなくなるため要注意です。理由としては、これまでその会社に勤めていて今後もそこからの安定した収入が得られるという想定で審査をしていたため、転職や独立をするとその前提が崩れるからです。審査中は我慢をして、もし転職や独立をしたいのであれば住宅ローンの借り入れが完了してから一定の期間を空けてから検討するようにしましょう。
住宅ローンを借入する前に転職をする方が良い
住宅ローン審査の前に転職をしており、最低でも1年以上(最近は6か月などでも対応してくれる金融機関もあります)転職先で勤務しているのであれば問題なく審査をしてもらえます。一方で、転職直後の場合は、その職場での収入や業務安定性がまだ確立していないため、ローン審査において不利な状況になります。審査に必要になる書面も通常であれば昨年の源泉徴収票のみで審査を進められますが、転職直後の場合は雇用契約書や毎月の給与明細等必要書面が多くなることもネックになります。
なお、独立の場合は住宅ローン審査はさらに厳しくなります。フリーランスや自営業者の場合は、最低でも3年分の確定申告書を求められ、収入の変動が大きければそれもまた不利に働きます。また、会社員の場合は年収の額面で審査をしてくれるため大きな金額を借入できますが、独立している場合は確定申告書の所得の欄での審査となります。つまり、売り上げが1,000万円あったとしても、所得が300万円であれば住宅ローンの審査の上では300万円で確認されるということです。これが3年分の平均となるため独立してから住宅ローンの借り入れをすることはいかに難しいかということです。
住宅ローンを借入するのであれば、ぜひ会社員のうちであり、なおかつ転職前が望ましいでしょう。
新しい借り入れをしてしまうこと
住宅ローン審査中に新たな借り入れを行うことは、非常に大きなリスクを伴います。新たなローンの借り入れを行うことで、総借入額が増加してしまうため審査に悪影響となります。具体的にはカードローンやマイカーローンといった日常生活で使用する借り入れであっても、審査の際にマイナスに働く要因となります。
例えば、カードローンで50万円を新たに借り入れると、その分だけ住宅ローンで借りられる金額が減少する可能性があります。これは、家の購入を進める上で大きな問題となりかねません。
手付金は現金で用意をする
マイホーム購入の契約に進むと、手付金の支払いを求められます。手付金は、契約にあたっての意思表示としての役割があるため現金もしくは振込での対応となります。その際に、手元の現金がないためにカードローンでの借り入れを検討される方がおられますがこちらはNG行動になります。
マイホームの契約に進んでいるということは、住宅ローンの仮審査も出している状態です。出した当初と、その後で借り入れの状況が変わってしまうと審査に悪影響となってしまいます。そのため、手付金は大きな金額になりますがなんとしても借り入れを頼らずに用意するようにしましょう。
住宅ローン審査で虚偽申告は絶対にしてはいけない
住宅ローン審査でNG行動3選として、支払の延滞をしてしまうこと、転職や独立をしてしまうこと、新しい借り入れをしてしまうことを上げさせていただきましたが、その他で言うと虚偽申告は絶対にしてはいけません。
一部の方で、住宅ローン審査を通過するために収入や職歴を偽ってローン審査を出す方も中にはいます。それを不動産会社の営業マンが主導しているケースもあるほどです。
特に、現在その他の借り入れが多い方こそ要注意です。住宅ローンの借り入れで借金を帳消しできますよとそそのかされて、虚偽の住宅ローンの借り入れをしたりするケースがあります。この事例は、本来マイホームですが、購入後賃貸に出すことを前提に住宅ローンを利用してしまうという不正行為も問題視されています。
まっとうな方法で住宅ローンを活用するようにしましょう。
信頼できる不動産会社の選び方
住宅ローンの借り入れに関連して、不動産会社の信頼性も重要な要素です。一部の不動産会社は、虚偽申告を推奨したり、無理なローンを勧めることがありますがそうした会社とは距離を置くべきです。不動産会社を選ぶ際のポイントは以下の通りです。
・過剰な営業や不当な契約を強いる営業マンは避ける
・納得のいくまで物件の情報を開示し適切な説明を行ってくれること
・購入を急かしてこないこと
それぞれどれかはご経験があるような内容かもしれません。不動産の売買を担当する営業マンは売買が成約しないと手数料が入らないビジネス形態で営業を行っています。その中でも誠実かつ正直に不動産営業をしている方もいるため、そういった方にあたるようにいくつか比較することも重要です。
まとめ 住宅ローン審査中はNG行動は避けよう
今回は、住宅ローンを組む前のNG行動とは?借入できなくなることや減額に繋がる行動を解説しました。 うっかりしていると、延滞したりすることはあり得る事象です。今回の記事で取り上げた行動は住宅ローン審査の上では極めて重要な内容ですのでうっかりでも起こさないように注意しておきましょう。
今回の記事が、住宅ローンの借り入れに関して少しでも参考になれば幸いです。ありがとうございました。