FP2級の難易度は?金融出身者でも3級より一段難しくなる試験

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銀行員として仕事をしていると、お客様から資産運用・住宅ローン・相続についての相談を受ける機会が増えてきます。FP2級はそうした場面で実務に使える知識を体系的に整理するのに適した資格のひとつです。

今回は、FP2級の難易度・合格率・勉強時間・勉強方法について、2026年5月時点の情報をもとに解説します。

ぼく自身、銀行員として複数の資格を取得してきました。FP2級も取得しており、3級と比べて難易度が一段上がる感覚は実体験として持っています。

銀行員が出世するうえで取得すべき資格の全体像はこちらにまとめています。

参考:銀行員は課長まで出世するのに資格を何個取る?

FP2級とは

エビデンスのFP2級の合格証書

FP2級(2級ファイナンシャル・プランニング技能検定)は国家検定のひとつで、日本FP協会またはきんざい(金融財政事情研究会)のいずれかで受検できます。個人・法人の資産形成・税務・保険・不動産・相続などを幅広くカバーする試験で、FP3級まで取得した方が次のステップとして受検するケースが多いです。

試験概要

FP2級の基本情報は以下の通りです(2026年5月時点)。

項目内容
実施団体日本FP協会 / きんざい(金融財政事情研究会)
試験方式CBT方式(学科・実技)
試験実施原則CBT方式で随時実施(休止期間あり)
学科試験四答択一式60問・120分
実技試験日本FP協会:90分・40問(多肢選択式および記述式) / きんざい:90分(実技科目により異なる)
合格基準学科:36点以上(60点満点) / 実技:日本FP協会は60点以上(100点満点)、きんざいは30点以上(50点満点)
受検資格FP3級合格・AFP認定研修修了・FP業務実務経験2年以上のいずれか

受検手数料は、学科試験5,700円・実技試験6,000円で、学科と実技を両方受検する場合は11,700円(非課税)です。事務手数料や払込手数料が別途かかる場合があるため、申込前に日本FP協会またはきんざいの公式サイトで最新情報を確認してください。

受検資格

FP2級には受検資格が設けられており、以下のいずれかを満たす必要があります。

  • FP3級の合格者
  • AFP認定研修の修了者
  • FP業務に関する実務経験が2年以上ある者

銀行員の多くはFP3級を取得してから2級に進むルートをとっています。実務経験2年での直接受検も制度上は可能ですが、FP3級の学習経験があったほうが2級の勉強がスムーズに進みます。

FP2級の難易度:合格率から見る

FP2級の難易度を示すうえで最も重要なのが合格率です。試験を実施する日本FP協会ときんざいとで合格率に大きな差があります。2025年10月〜2026年2月実施分の合格率は以下の通りです。

実施団体学科合格率実技合格率
日本FP協会47.18%56.47%
きんざい24.07%51.74%

FP3級と比べると、2級では難易度が明確に上がります。特にきんざいの2級学科は直近公開分で合格率が20%台となっており、同じFP2級でも受検団体によって体感の難しさが変わります。

FP3級の難易度や勉強時間から確認したい方はこちらも参考にしてください。

参考:FP3級の難易度は?金融出身者なら短期合格を狙いやすい入門資格

きんざいとFP協会で合格率が大きく違う理由

同じFP2級の試験なのに合格率に20ポイント以上の差が生まれる背景には、受検者層の違いがあります。きんざいは金融機関が社員に団体で受検させるケースが多く、準備が十分でない状態で受検する人が一定数含まれます。一方、FP協会は個人申込が多く、受検者が自分のペースで準備を整えてから受検する傾向があります。

試験の難しさ自体が2団体で極端に異なるわけではなく、受検者層の準備状況の差が合格率の差に表れていると考えられています。

どちらの団体で受検すべきか

会社から特定の団体を指定されている場合はその指示に従ってください。自分で選べる場合は、受検したい実技科目と合格後の活用目的で選ぶのが現実的です。

合格率の高さやAFP登録までの導線のわかりやすさを重視するなら、日本FP協会の資産設計提案業務が選びやすいです。一方、銀行員として個人資産相談業務や中小事業主資産相談業務を意識するなら、きんざいの実技科目が業務に近い場合があります。

どちらで受検しても、学科・実技の両方に合格すれば2級FP技能士という国家資格の取得自体に変わりはありません。

FP1〜3級の難易度比較

FP2級がどの位置づけにあるかを整理すると、以下のようになります。

学科合格率の目安勉強時間の目安
FP3級50〜90%程度(団体・期間による)30〜100時間程度
FP2級20〜60%程度(団体による)150〜300時間程度
FP1級10%前後(学科)450〜600時間程度

FP2級は3級と1級の中間に位置しますが、3級から2級へのステップアップは体感として大きいです。問題形式が3択から4択に変わり、法人関連・事業承継・中小法人資金計画など、個人向け窓口業務だけでは触れにくい領域も出題されます。

他の金融資格・国家資格との難易度比較

FP2級の難易度を他の資格と比べると、以下の位置づけになります。

  • 簿記3級やFP3級と同程度からやや上の難易度
  • 宅建士・簿記2級よりは取り組みやすい水準
  • 社会保険労務士・中小企業診断士よりは明確に易しい

合格率だけを見れば決して難関ではありませんが、出題範囲が6分野と広いため、準備不足のまま受検すると思わぬ失点につながります。

金融業務能力検定や貸金業務取扱主任者などの試験情報もあわせて確認したい方はこちらを参考にしてください。

参考:金融業務能力検定の難易度は?36種目の中で難易度は大きく変わる

参考:貸金業務取扱主任者の難易度ってどのくらい?宅建より簡単、FP2級より難しい【独立可能な資格】

金融出身者がFP2級の難易度をどう捉えるべきか

銀行員として資産相談や住宅ローンの案内をしてきた方であれば、FP2級の出題範囲のうち一部は業務経験と重なります。金融資産運用・不動産・ローン関連の分野は比較的馴染みやすいです。

一方でタックスプランニング(法人税・消費税)・事業承継・中小法人関連の分野は、個人向け窓口業務ではほとんど触れない領域です。FP3級まで業務知識でカバーできたとしても、2級では既存知識だけに頼れない範囲が広がります。

そのため、問題解説集だけでなくテキストを使った体系的な学習が合格に直結します。FP3級との体感の差は、範囲の広さと出題の細かさにあります。

FP2級の勉強時間の目安

FP2級の合格に必要な勉強時間は、一般的に150〜300時間とされています。受検者の状況によって幅があります。

受検者の状況目安の勉強時間
FP3級合格後・金融機関勤務の経験あり100〜200時間程度
FP3級合格後・金融の業務経験は少ない150〜250時間程度
別ルートで受検資格取得・金融知識が少ない200〜300時間程度

金融機関に勤務していても、業務と試験範囲が完全に一致するわけではありません。業務経験を活かせる分野とそうでない分野があるため、勉強時間の大幅な短縮を前提にした計画は難しいです。試験の2〜3か月前を目安に学習を始め、1日1〜2時間のペースで進めることが現実的です。

FP2級の勉強方法とおすすめテキスト

FP2級の勉強は独学で対応できます。基本的な進め方は以下の通りです。

  1. テキストを通読して6分野の全体像をつかむ
  2. 問題集を解きながら理解を深める
  3. 間違えた問題の解説をわかるまで読む
  4. 過去問を本番形式で解き、時間配分を確認する
  5. 2〜4を繰り返し、問題集を3周する

おすすめテキスト・問題集

受検者から評価の高い定番として、うかる!FP2級・AFPシリーズ(日本経済新聞出版)があります。学科・実技それぞれに対応した問題集とテキストがセットで揃っており、独学の初期段階から使いやすいです。

使用するテキスト・問題集は必ず最新版を選んでください。税制改正や制度変更が出題範囲に反映されるため、古い版では対応できない問題が出てくることがあります。

FP2級合格後:AFP登録について

AFP(アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー)の称号を名乗るには、2級FP技能検定の合格に加えて、AFP認定研修の修了と日本FP協会への入会・登録が別途必要です。

日本FP協会で受検すると、実技科目が資産設計提案業務となり、AFP登録までの導線がわかりやすいです。きんざいで受検した場合でも、2級FP技能検定の合格とAFP認定研修などの要件を満たせばAFP登録を目指せます。

銀行内での資格評価という観点では、FP2級の合格そのものが基準になることがほとんどであり、AFP登録の有無が問われるケースは少ないです。ただし、FPとして独立・開業を視野に入れている方には、AFP登録からCFP(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)へのキャリアパスが選択肢になります。

FP2級取得後の転職・キャリアへの活かし方

FP2級は金融知識を体系的に持っていることを示せる資格として、転職活動でも活用できます。証券会社・保険会社・IFA・フィンテック企業など、個人向けの資産運用や相談業務が中心の職場では、資格保有が実務への適応力を示す材料になりやすいです。

ただし、資格保有だけで転職が有利になるわけではなく、実際にどのような業務を担当してきたか、どんな顧客課題を解決してきたかという実務経験とあわせてアピールすることが重要です。

ビズリーチはスカウト型のサービスです。一定以上の年収帯や役職を意識した転職を検討している方は、職務経歴を整理したうえで登録しておくと、選択肢の確認に役立ちます。

リクルートエージェントは幅広い業界・職種の求人を確認しやすい大手転職支援サービスです。金融業界内の転職だけでなく、未経験業界への挑戦も含めて比較したい方に向いています。

まとめ:FP2級は3級から一段難しくなる試験

今回は、FP2級の難易度・合格率・勉強時間・勉強方法について解説しました。

FP2級はFP3級と比べて合格率が明確に下がり、勉強時間も150〜300時間が目安となります。銀行員として業務経験があっても、法人税制や事業承継など日常業務では触れにくい範囲が出題されるため、テキストを使った体系的な学習が必要です。

受検団体はきんざいと日本FP協会のどちらでも選べますが、実技科目や受検者層の違いにより合格率には差があります。AFP称号を目指す場合は、2級FP技能検定の合格に加えてAFP認定研修の修了と日本FP協会への登録が必要です。受検手数料・試験ルール・休止期間は変更される可能性があるため、申込前に公式サイトの最新情報を確認してください。

FP2級は2025年以降、学科・実技ともCBT方式へ移行しているため、古い年3回試験の情報ではなく、最新のCBT日程・休止期間・受検手数料を確認してから申し込みましょう。

公式情報の確認先

本記事では2026年5月時点で、以下の公式情報を確認しています。

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