銀行員で個人営業を経験していると、お客様が高齢化することで認知症を患ったり、高齢者対応に追われたりと対応することがあります。
日本は高齢社会ではなく、すでに超高齢社会と言われていますが銀行員にとって高齢者、つまりシニア対応スキルは必要になってきます。シニア対応にかかる知識、実務経験を見えるか化できる試験に金融業務3級のシニア対応銀行実務コースがあります。
今回は、金融業務3級のシニア対応銀行実務コースの難易度ってどのくらい?超高齢社会の今に利用できる資格、という記事をお届けします。
目次
シニア対応銀行実務コースとは
シニア対応銀行実務コースに関して簡単にお届けします。
認知判断能力や身体機能が低下してきている高齢顧客を公的支援窓口等と連携して支援し、財産管理を行い、こうした高齢顧客と銀行取引を行う際の実務対応力を検証します。
引用:金融業務3級 シニア対応銀行実務コース
つまり、高齢顧客との銀行取引に関して実務対応力を身に付けられる資格になります。
金融業務能力検定は全部で37種類ありますがこちらにまとめていますので合わせてご覧になってみてください。
参考>>金融業務能力検定(金融業務)の難易度ってどのくらい?37種類の中で難易度は大きく変わる
別名銀行ジェロントロジスト認定試験とも呼ばれている
本シニア対応銀行実務コースは別名で銀行ジェロントロジスト認定試験とも呼ばれています。この「ジェロントロジスト」とは、ジェロントロジー(Gerontology)からきており、年齢を重ねて生じる変化や社会づくりを、医学や心理学、経済学や社会学など幅広い分野から研究する学問のことをジェロントロジーと言います。
ジェロントロジーを身に付け、認知判断能力や身体機能が低下してきている高齢顧客を公的支援窓口等と連携して支援し、財産管理を行い、高齢顧客と銀行取引を行う際の実務対応力を証明できる試験という立ち位置となります。そのため、銀行の窓口業務を行う方はますます本資格に関する業務知識や経験が求められることでしょう。
シニア対応銀行実務コースの難易度
シニア対応銀行実務コースの難易度は、金融業務3級においては簡単な種類になるでしょう。実際に受験をした銀行員の方は、テキストをさらっと読んでよく間違えたところを重点的に10時間程度学習すれば合格できたとのことです。
銀行員が取得を義務付けられやすい、銀行業務検定の法務3級、財務3級、税務3級が35~40%前後の合格率で、これらの試験に合格できるような銀行員であれば難なく合格できるでしょう。
銀行員が出世のために取得していく資格一覧はこちらにまとめていますのであわせてご覧になってみて下さい。
参考>>銀行員は課長まで出世するのに資格を何個取る?答えは10個以上です
シニア対応銀行実務コースに落ちた時
シニア対応銀行実務コースに落ちた場合は、別日程にて再受験ができます。ただし、 落としてしまった場合、同じ種目について受験日の翌日から起算して5日間は2度目の受験はできません。
万が一資格を取れなかった場合には、会社から取得必須と言われているわけではないでしょうから上司に怒られる可能性少ないですがせっかく時間をかけたのが無駄になります。
シニア対応銀行実務コースの試験内容
シニア対応銀行実務コースの試験内容はこちらです。
- 高齢者と認知症
- 金融機関と公的支援窓口の連携
- 財産管理
- 高齢者取引に係る法律・制度
- 金融実務対応
高齢者対応全般に関する問題が出題されます。
シニア対応銀行実務コースの合格点
シニア対応銀行実務コースの合格点は100点満点のうち60%の点数を取れれば合格になります。
つまり満点の60%以上(60点)得点するように勉強を進めていきましょう。
シニア対応銀行実務コースの問題数と試験時間
シニア対応銀行実務コースの問題数はこちらです。
- 四答択一式 50問(各2点)
試験時間は100分となります。試験の解答が終われば途中退出も可能です。
シニア対応銀行実務コースが受けられるタイミング
シニア対応銀行実務コースが受けられるタイミングは随時受験することが可能です。
試験会場は全国の主要都市です。
シニア対応銀行実務コースの試験料
シニア対応銀行実務コースの試験料はこちらです。
- 4,400円(税込)
クレジットカード決済やコンビニエンスストア決済ができます。
シニア対応銀行実務コースの勉強方法
シニア対応銀行実務コースの勉強方法ですが、独学でテキスト勉強と過去問演習のみで問題ないでしょう。
独学で勉強する場合はこのように行うと良いかと思います。
- 一通り過去問を解く
- 過去問で間違っていたところの問題解説をわかるまでやる
- その時にテキストに戻って見直す
- 見直すだけでなく、なぜ間違えたのかをしっかり紙に書いて理解する
- 再度問題を解きなおす
- 以下2~5の作業を延々繰り返し過去問については3周は行う
地道にこのようにしていって解ける問題を減らしていくのが方法です。
なお、試験直前は通勤の合間、食事中、昼食休憩中はテキストと過去問演習を行って直前での追い込みで試験を乗り切りましょう。
シニア対応銀行実務コースの問題集と過去問
シニア対応銀行実務コースのテキストと問題集はこちらがよいでしょう。
問題集は試験合格のためには必須になりますが、新品が高いと思った場合にはメルカリなど中古で探してみてもいいと思います。
金融業務3級の資格本はキンドルアンリミテッドにはないですが、ただ幅広く金融業務や本資格に関する学習をするには持って来いのツールなのでセール期間に利用してみても良いかもしれません。
1冊本を買う価格で対象本が読み放題なのは読書好きの方からすると十分元は取れるでしょう。
シニア対応銀行実務コースの勉強時間の目安
シニア対応銀行実務コース合格のための勉強時間に関しては、10時間程度は必要になりそうです。
遅くとも試験を受ける1週間前には勉強を始めていき、淡々と勉強を勧めていけば合格はできそうです。
シニア対応銀行実務コースの合格後の流れ
シニア対応銀行実務コーに合格すると試験場で合否がわかります。翌日にマイページから合格者は、シニアライフ・相続アドバイザーの認定証をPDF形式で出力できます。
ご自身でその後何かしら登録業務があるわけではないので特段することはありません。
シニア対応銀行実務コース取得後の求人
シニア対応銀行実務コース取得後の求人は、原則は銀行員であれば、別の銀行への転職に活かすことはできそうです。
なおシニア対応銀行実務コース含め、資格取得を頑張っている銀行員が転職活動を行うのであれば、おすすめの転職エージェントはマイナビエージェント、ビズリーチ 、 リクルートエージェントです。
ぼくの場合は転職するしない関わらず2年目からリクルートエージェント を利用していました。
マイナビエージェント:若手の転職支援が強いです。特に金融出身者に頼もしい金融専門チームがあるため、銀行員含む金融機関の方は利用価値が高いです。
ビズリーチ : 他の転職エージェントが持っていないような役職、ポジション、待遇等を兼ね備えた求人をスカウトを通じて紹介してもらえるため登録だけしていてもいいです。
リクルートエージェント :言わずと知れた最大手。案件数が最も多い会社なので未経験でも挑戦できる会社は見つかる可能性が高いので迷ったらここから申込するといいです。
資格を取ったうえで、実際に自分が転職する方がいいのか、客観的にアドバイスをもらう先として気軽に相談してみるといいと思います。
まとめ シニア対応の実務能力を身につけよう
今回は、金融業務3級のシニア対応銀行実務コースの難易度ってどのくらい?超高齢社会の今に利用できる資格、という記事をお届けしました。
シニア対応銀行実務コースは、誰でも受けることができる資格で銀行員や金融機関勤務者の方がシニア対応に関する実務知識を身につけるために活用できます。
この記事がシニア対応銀行実務コースの難易度、勉強方法に関して少しでも参考になれば幸いです。
ありがとうございました。